場末の雑文置き場

好きなことを、好きなときに、好き勝手に書いている自己満ブログ。

トランポリン競技の感想

2016年08月14日 | スポーツ

私はトランポリンの世界選手権は一応毎年見ている。だけど、技もルールも今一つよくわかっていない。男子も女子もシンクロもひっくるめて一時間くらいの放送だからな。
今年はオリンピックなのでテレビでじっくり見られる……かと思ったら、あんまりそうでもなかった。

女子は諦めてダイジェストで見た。お顔が好みだからというくだらん理由で何雯娜を応援してたんだけど、残念ながらあと一歩のところでメダルには届かず。でも二位のペイジの喜び方がキュートだったので、まあいいかと思えた。

その何雯娜、男子の試合のときに応援席で国旗を振っている姿が映っていた。競技のとき以上に綺麗でドキドキしてしまった。

男子は最初の予定ではNHKのBSで予選から決勝まで2時間40分ライブ放送してくれるはずだったと思うんだが、なぜか変更されていてライブ放送は予選のみになってしまった。その予選も途中で切られたのでgorin.jpのライストで観戦。

あんまりよくわからないなりに、トップ選手の演技はやっぱりすごいな、と思った。すごい、という以外の言葉が思いつかないのが悲しいところではあるが。

一位のゴンチャロウの演技はもちろん素晴らしかったんだけど、今回はドンドンさん(二位の中国の選手)に惚れた。前からわりと好きだったけどますます。あのフレンドリーで明るい感じが素敵だった。ガオレイの国旗が開かないときに直しにいってあげてたのが微笑ましかったな。伊藤選手とも握手してたし。
表彰式はみんな笑顔で爽やかな感じで、見ていてとても気持ちが良かった。金メダル最有力候補だったであろうガオレイも、悔しくないはずはないと思うけどいい笑顔。

これで、ドンドンさんは三大会連続メダルだね。しかも金銀銅コンプリート。
中国は銀・銅とダブルメダル。でもこの他にもすごい選手がいっぱいいるんだよな。ツーシャオとか。二人しかオリンピックに出られないのがもったいない。  

伊藤は跳躍に若干バラつきが見られて、多分不本意な演技だったと思うんだけど、それでも六位に入ってくるのは流石。棟朝選手は、きっと満足のいく演技ができたんじゃないかな。そして初出場で四位という結果。素晴らしい。
残り三人になった時点で暫定一位の棟朝に「やったな!」って感じで握手を求めていた伊藤の姿も素敵だと思った。

あと、上山容弘さんの解説も温かくて良かった。過剰にメダルメダル言わないし、他国選手の失敗を願うような感じがなく、全員がいい演技が出来るように応援していたので。選手の国籍関係なく、いいものはいいと誉めるしね。


グッドルーザー

2016年08月13日 | スポーツ

内村が僅差でベルニャエフに勝利した体操男子個人総合。その後行われたメダリスト会見で内村が海外の記者に「あなたは審判に好かれているんじゃないのか」と聞かれたことに対し、横にいたベルニャエフが「無駄な質問だ」と一喝した、というニュースがあった。

ベルニャエフの態度はとても立派だと思うんだが、このニュースを好んで取り上げている人たちの多くに(もちろん全員ではない)、共通したある種の気持ち悪さを感じてしまった。この中に、採点競技で日本選手が負けるとすぐ審判のせいにする輩が多数含まれていそうに思えるのは、多分気のせいではない。
「そんなこと聞いてくるのはどこの国のメディアだろう」と、暗に韓国の存在を仄めかすような感じで書いている人もTwitter上で何人か見たが、韓国メディアがそこまで内村のこと気にしてるわけないでしょアホらしい。

日本の選手は、自分が負けたときにこういう態度をとれるだろうか?
とれる選手も当然いるだろうが、とれない選手のほうが多数派のような気はするな。

例えば、体操。
南寧の体操世界選手権で0.1差で中国に敗れたときの日本選手たちの態度は、誉められたものではなかった。今回内村は「審判は公平」と言っていたけど、そのときはそうは言ってなかったね。(その採点に関する私の見解はここに書いた)

採点競技は見慣れていない人には本当に難しくて、オリンピックや世界選手権では毎回「日本選手に対する採点が辛すぎる」という意見が出る。
この理由の一つは、解説にあるんじゃないかと思う。他国選手のミスは細かく指摘して、日本選手にはそれほど厳しく突っ込まないから。こういうやり方が誤解を生むんだよな。

他国の選手に敬意を持つことって大事だと思う。単なる日本選手に対する障害として見るんじゃなく。
日本選手が負けたとき、解説が相手選手の欠点をあげつらうような場面をたま~に見るけど、そういうのはみっともない。素直に勝った選手を褒めればいい。

インタビューなんかを見ていると、日本選手の受け答えは優等生的だ。大体みんな支えてくれた人への感謝を述べていて。でも内向きなんだよな。他国選手への敬意はあまり感じられない場合が多いような。特に柔道。自分の力不足を詫びるよりも、勝った選手を讃えればいいのに、といつも思う。

表彰式でも、銀メダルや銅メダルの選手が不機嫌そうにしていると、ちょっと残念な気持ちにはなる。こういうときは笑顔で勝者を讃えるほうがずっと感じがいいのに。
金メダルを期待されていた競技なんかだと、銀や銅なんかでヘラヘラするなって叩く人まで出てくるけど、あれはなんなんだろうな。
日本人は礼儀、礼儀とうるさいが、それだったら笑顔で表彰式に臨むのが金メダリストや表彰式を見ている観客に対する礼儀なんじゃないのかな?


体操男子種目別優勝者予想

2016年08月11日 | スポーツ

願望込みで予想してみる。

床   白井
鞍馬  ウィットロック
吊り輪 リュウ・ヤン(劉洋)
跳馬  リ・セグァン
平行棒 ヨウ・ハオ(尤浩)
鉄棒  リーバ

床の白井はほぼ確実かな、と思っている。

鞍馬はスミスもいるので可能性としては五分五分だけど、個人総合での勢いを加味してウィットロック。

吊り輪はリュウ・ヤン。予選でも一位だったし。ただザネッティは地元ブラジルの選手だから、その辺で若干有利そうな気はする。

跳馬は、予選一位で去年・一昨年の世界選手権で金メダルだったリ・セグァン。予選の点はアブリャジンとほとんど差がないけど、願望込みってことで。白井は予選三位だけど、Dスコアが低いからメダルは難しいんじゃないかな。決勝に残った選手はほとんどDスコア6.0以上を二本揃えているので。

平行棒は、これも願望込みでヨウ・ハオ。素直に考えればベルニャエフのほうが本命なのかもしれないけど、去年のチャンピオンでもあるし、団体戦でも16点台出しているし、可能性はかなりあると思う。団体戦のリベンジをここでしてほしい。

リーバも願望込み。リーバの演技、ダイナミックで好きなんだ。あと、あのお父さんの喜ぶ姿が見たいので。


体操・男子個人総合決勝 内村航平 VS オレグ・ベルニャエフ!

2016年08月11日 | スポーツ

恐ろしくレベルの高い戦いだった。
内村様はいつも通り素晴らしかった、だがそれ以上にベルニャエフがすごかったのだ。

……と書こうと思って準備してたら、最後の最後に大逆転が起きちゃった。いや~、本当に何が起こるかわからないもんだね。
四種目終わった時点でベルニャエフが一位だったのを見て、これで多分このまま金メダルだと思ったんだ。だって五種目目の平行棒はベルニャエフの大得意種目だったから。鉄棒は内村に劣るけど、そのまま逃げ切れるだろうと。

私は最後の方はもう、ベルニャエフを応援しちゃってた。だから、内村が金を取るところを見られて嬉しい気持ちもある一方、残念さも半分。
ベルニャエフは練習環境が整わないなか、本当によくやったと思う。もう少し国から体操にお金出してもらえるようになるといいね。ウクライナにそんな余裕があるのかわからんが。

最後のベルニャエフの鉄棒の得点について。
私は正直、ベルニャエフの演技が終わった瞬間、彼の金メダルを確信していた。得点が出て、内村が金メダルになったのを見て驚いた。
採点競技は素人がパッと見るとアレ? って思うケースも多々ある。でも大概おかしくなんかない。審判はフィーリングで採点してるわけじゃなく、ちゃんとした基準に基づいてやっている。みんなその道の専門家で、ものすごく勉強しているしね。

鉄棒の採点が全体的に厳しい中、内村に高い点が出た要因は多分、実施の良さと難度を兼ね備えていたことに加えて、解説でも言ってたように、ひねり系の技を少なくしたこともあるんだと思う。ひねり技は最近の傾向では減点されやすく、内村が比較的苦手としてもいるので。団体決勝の鉄棒で、中過失があった内村と、一見ほぼ完璧に見えた田中の演技が同点だったのも、田中のほうがひねり系の技を多用していたからなのでは。

ちなみに、中国開催の世界選手権のときにやいのやいの言われていた団体決勝でのチャン・チェンロン(張成龍)の鉄棒の点も妥当。難度ももちろん高いけど、チェンロンは日本選手の多くが苦手としているひねり系の技の捌きが綺麗なんだよね。
採点競技で日本選手が一見不利に見える点が出るたびに文句を言う人は、こういう機会に考え直してくれるといいなあ。今まで不当だと思っていた採点は本当に不当だったのか、って。

その他の選手について。
加藤は最後の鉄棒で落下。安定感のある加藤としては珍しい。悔しい結果だっただろうと思うけど、種目別平行棒も残っているので、そこでは悔いのない演技をしてほしいな。
期待していたラルデュエトは途中棄権。足を痛めていたみたい。残念だけど、彼は今後伸びてくる選手だと私は信じているので。
中国勢は5位6位。チャオパンもシュウディもよくやった。個人総合はロンドンよりはずっといい結果だったね。チャオパンはまだ若いから、これも今後に期待。


体操男子団体決勝 in リオオリンピック!

2016年08月09日 | スポーツ

かなり難しいんじゃないかと思ってたけど、日本が金メダル。
ここで書いた、どの種目で誰が出るか予想は全部当たった。まあ、ものすごくどうでもいいことだが。

意外だったのはロシアの銀メダル。ドーピング問題での動揺もあっただろうに素晴らしい。アブリャジンの髪型が面白い、とか変なところにばっかり注目しててすまんかった。鞍馬であれだけ点取れるってすごいよ。

日本の順位は田中佑典の出来次第だと思っていたんだけど、その田中が本当によくやってくれた。吊り輪でも、平行棒でも鉄棒でも。
山室は鞍馬での落下が痛かったけど最低限のことはしてくれた。内村、加藤はやっぱり安定していた。白井は二種目とも驚異的な出来で、本当に頼もしかった。

田中の鉄棒のEスコアの低さについては解説を聞いて納得できたし、おかしいとは思わない。ひねりって目立たないけど大事だよね。日本選手は全体的に鉄棒のひねりがあまり綺麗じゃない傾向がある気がする。つま先は綺麗なんだけどね。

中国はミスが多かった。床と跳馬もアレだったが一番痛かったのはヨウ・ハオ(尤浩)の吊り輪の着地でのミスかな。大きなミスの出にくい種目なだけに、これは中国としても計算外だっただろう。降り技の前までは最高の出来だったのに、本当に惜しかった。

平行棒はやっぱりさすがっす。ここで一気に追い上げたもんね。リン・チャオパン(林超攀)の平行棒の演技が種目別決勝で見られないのはホント残念。あとヨウ・ハオの平行棒見せてよ。見たかったよ。あれは映すべきでしょ。16点台だったのに。

中国、昔の絶対的に強かったときと比べるとミスが多くなってるね。鞍馬はあまり得意じゃないなりに踏ん張ったと思うけど床がなあ。跳馬もイマイチだったしな。

そんな中、チャン・チェンロン(張成龍)は素晴らしかった。床、跳馬、鉄棒と全種目で15点台を叩き出す。
チェンロンの鉄棒の得点、テレビでちっとも教えてくんないから調べた。15.566か。いいじゃないか。見たかったよその演技。映してくれよ。

中国はずっと鉄棒を苦手にしていると思っている人もいるようだけど、それは完全に誤解だ。確かに今はそれほど強くないけど、ロンドンのときは世界チャンピオンを二人も擁する世界最強の鉄棒王国だった。
今回だって、最終演技者、チャン・チェンロンの団体決勝での鉄棒の得点は15.566。日本のどの選手よりも高かった。テレビでは放送もされなければ得点も教えてくれなかったけど。

表彰式後、内村がいろんな国のメディアにインタビューを受けていて、なかなかつかまらなかった。それはいいんだけど、その間に日本も海外選手のインタビューすればよかったのにな。日本のメディアって、体操に関してはほとんど海外選手の声を拾わないよね。海外にも素晴らしい選手はたくさんいるのにな。

それはともかく、日本の金メダルはめでたい。中国の結果は残念だったけど。
内村、ものすごく嬉しそうだったな。こんな顔あんまり見たことなかった。
そして今日はちょうど長崎の原爆の日なんだよね。その日に長崎出身の内村選手が金メダルって感慨深い。