猫の命日 とコラムに書き出す日経春秋の9月13日付け、話題は漱石の小説、そしてその猫の墓に、この下に稲妻起こる宵あらん とした言葉である。漱石の留学のことに及んで、はて、何ついてのことかと思えば、スコットランドの独立に関する投票のことだった。1票でも上回る結果があれば独立は果たされるようである。その結びには、>漱石はポンド高、物価高に苦しんだ。世界を波乱に巻き込む稲妻のような急変は防ぎたい。 とある。猫、漱石、ロンドン、そこに、スコットランドの投票があって、それはまた漱石の猫に書きつけた墓標が意味するような急変を予測するものとなる。独立がなった場合には経済の動きは必至で、円安の加速が加わわれば、それこそ、経済新聞のコラム子にとってみれば稲妻の思いなのだろう。昨日の今日で、ウイキペディアの解説を見ていたら、もうそこには春秋の記事があった。 . . . 本文を読む
日本語が輪郭を見せるのは万葉集の歌謡である。漢字を用いて日本語を書き表す工夫は漢字渡来後にどのように工夫をされてきたかを万葉集の表記の様子に現われる。漢字を用いて真名書きをしたのは、漢文で表された部分と、日本語で表された部分であり、それは万葉仮名として用いられた和歌の部分を併せ持つ。そのことは、同じように、歴史書にも見られたのであるが、多くが漢文の記録であるのに加えて、漢字がその歌謡の部分にまた日本語表記を持ち、上代仮名として用いられた。その漢字表記を日本語にしようとする工夫の形態は歌謡が口承として伝えられた間は保たれていたのであろう。日本語が次の時代にはわからなくなって読み解くことが行われようとした。いわば前時代の表記様式が読めなくなったということであろう。万葉集編纂の時期から20年余を経過する。実はこの期間には国風暗黒時代とする文学の活動期があって、それは一方で漢風賛美の時代でもあるので、漢詩を訓み、日本語を漢語と対照し続けることになる。 . . . 本文を読む
大和魂と大関の道を邁進することを口上で述べた豪栄道だ。4字熟語を用いることが多い相撲界のこのやり取りについて、天声人語が話題にした。昇進の際の口上には四字熟語がよく使われる印象があり、大和魂は異色との評も聞かれた、として、男らしい感じの言葉がいい、日本人の我慢強さ、潔さなど色々な意味がこもっている、とも、本人の弁を解説する。この、大和魂は、いま、そのように使われることで、コラム子も意見を述べるような体である。古い辞書には「皇国人の廉直勇猛、国民上の精神」という定義だと、コラムは紹介する。これはいつごろの辞書と、突っ込みを入れたくなるところ、戦意高揚のために唱えられ、軍国主義を彩った勇ましい言葉の一つ、というようなことだったろう、と受け止める。その後に、海外派遣尾自衛隊の心得に、大和魂があるらしく、さらにサムライブルーの語でサッカー選手にも、似たようなことが浸透している。説明によっては、したがって、外国と比して日本流であると考えられる能力、知恵、精神などを指す用語・概念として、ウイキペディアは、時代によって意味は異なる、とする。 . . . 本文を読む
潰瘍性大腸炎は、炎症性腸疾患 Inflammatory Bowel Disease、略して、IBD の一種である。ほかに、クローン病と言うのがあって、これは消化官の全体にどこにでも起こる。アルファベットの略称は、潰瘍性大腸炎はUC Ulcerative Colitisの略、クローン病はCD Crohn's Diseaseの略 である。治療法が不明で、難病指定になっている。活動期と寛解期とがあって、それを繰り返す場合がある。平成21年度特定疾患医療受給者証交付件数より、潰瘍性大腸炎は全国で約11万人の患者がいると言われている。この病気で内閣総理大臣を急に辞めたのが、その当時の、現在の安倍首相である。2007年に、その原因について、潰瘍性大腸炎という病気であることを公表している。この病気は刺激性のある食べ物、ストレスをかけることなどを避けるが、自民党総裁選が行われて安倍新総裁が誕生しときに、安倍総裁が昼食に3500円以上もするカツカレーを食べたことが大きく話題になったことがある。選挙前のゲン担ぎのようでいて、この刺激物を食べるほどの回復があったとする見方もある。 . . . 本文を読む
現代日本語文法文章論 題材は、タイトルが、家族で帰省 とある。日曜版はエッセイが掲載される。日本経済新聞の文化面、20140914付けである。執筆者は、小野正嗣氏、記事の略歴によると、おの・まさつぐ 作家、1970年大分県生まれ、著書に「にぎやかな湾に背負われた船」(三島賞)「浦からマグノリアの庭へ」「獅子渡り鼻」など。なお、有料会員サイトであり、著作の全文をこのように言語分析に資料としているので、そのことをお断りするとともに、ここにお礼を申したい。
冒頭の文は、次である。
>毎年夏になると、大分県南部の海辺の小さな集落にある実家に帰省する。
書き出しの文段は、次のようである。
>毎年夏になると、大分県南部の海辺の小さな集落にある実家に帰省する。結婚してからは妻の実家のある大阪を経由するようになった。
末尾の文段は、次のようである。
>折しも台風が接近し、遠目にも猛烈な高波が打ち寄せているのがわかる。夜は暴風雨で家がガタガタ揺れる。
「おれが子供の頃は台風で学校が休みになったもんだ。そんな経験は都会じゃ滅多(めった)にできない!」
「でもパパ」と、ひとり興奮する父に長女が呆れ気味の視線を向ける。
「いま学校お休みだよ」
「よっ!」 . . . 本文を読む
古い友と会って一献を交わそうと3連休初日に大阪に出かけてきた。55年前の中学校の友人だ。小学校から中学校にかけて過ごしたのは兵庫の西宮である。その時以来、それぞれにしばらくは親交があった。そして10年の歳月が流れて忙しくなったようなことである。再会は二人して40年ぶりかと話した。一献を傾けようと約して、その思い出の中学校の校門をまずはめざした。一献という語の響きにはふさわしい思いがした。この、こん という読みは、いっぱいの盃を意味する。九献は三々九度である。一献を交わして40年の思いをそこに傾けるにふさわしい。ことの発端は小学校卒業50年の同窓会にさかのぼる。メールが突然にやってきて、驚かしてすいません、とか、小学校で友人となり、それ以来だ・・・ それ、と言っても、実は、中学校が3年間一緒だったから、それでも50年ぶりとなる。出会いは、人生初めての「友」と、まで言って、いまだにかわらぬメールをくれて、なつかしいこと限りなく、うさぎおいし故郷の香りを、瞬時に思い出した・・・そのメールのきっかけが、小学校に出席をしたことから、わたしの情報をキャッチしたらしい。 . . . 本文を読む
トヨタ、来秋に中国製HV 初の一貫生産で年6万台規模 中日新聞トップ記事、見出しである。 20140914 リードには、トヨタ自動車は二〇一五年秋にも、世界最大市場の中国でハイブリッド車(HV)の本格現地生産に踏み切り、年間六万台規模で量産する方針を固めた、とある。
>開発から生産まで現地で担うHVは海外初。高い燃費性能に加えて低価格化をアピールし、一六年のHV販売は日本からの輸出車を含め六万六千台と、現状の二・五倍を目指す。HVが普及していない中国で新たな市場を生み、深刻化する大気汚染の改善に貢献する考えだ。
クロマグロ稚魚が捕れない 漁獲2位の三重で空のいけすも 20140910
記事には、高級魚で知られるクロマグロの養殖に使う稚魚が記録的な不漁だ、とある。
>全国二位の稚魚の漁獲量を誇る三重県では、一匹の取引価格が例年の約三倍に高騰。一部の養殖業者は稚魚を確保できず、いけすは空っぽの状態だ。 . . . 本文を読む