鳳凰(ほうおう)が彫られた懸魚(げぎょ)をときどき目にします。懸魚に彫られる鳥では、鳳凰と鶴が多いようですが、鶴は、神社の本殿や拝殿の側面(妻側)に、鳳凰は拝殿にある向拝にあることが多いようです。
別雷皇太神(元山町1-1-57)
拝殿の向拝にある鳳凰の懸魚です。ここの向拝は唐破風という装飾的なつくりになっていて、その唐破風につけられる懸魚を「兎の毛通し(うのけどおし)」というそうです。顔が、普通の鶏や孔雀に似たものと違った様子をしています。上に輪のない三葉葵紋が見えます。
神崎寺(天王町8-17)
神崎寺境内にある観音堂の向拝にある懸魚です。ここも向拝は唐破風づくりです。その前下の普通は蛙股(かえるまた)のある部分には龍の彫刻があって、鳳凰と龍が対になっているようです。
笠原神社(文京2-5-21)
ここも唐破風です。羽を4段にしたりして、細かく細工しているようです。
鷲神社(千波町1945-1)
神崎寺と同じように、唐破風の前面上に鳳凰が、下の蛙股部分には龍がいます。
信願寺(緑町1-2-1)
庫裏(くり)の入口は建物側面(妻側)にあり、奥の方の妻に鳳凰の懸魚があります。ですから、これも正面部分といってよいのでしょう。この鳳凰も別雷皇太神に似たような顔つきです。
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