day 12
ゆうすけ:「私ね、見習いたい店があるんですよ」
客1:「どこ?」
客2:「早く言ってよ!」
客3:「気になるな~」
ゆうすけ:「今日で5周年を迎える」
「BAR50です!」
客3:「おっお~!」
客2:「ハッピ バ~ス デ~イ」
客3:「この店もBAR50みたいだったらな~」
客2:「BARゆうすけ」
客3:「ダサイよ」
ゆうすけ:「分かってますから、黙って。」
客1:「これからBAR50さんに流れますか!」
客2:「いいね。」
客3:「いいですね」
外国人客:「ワタシモ・オーケイ?」
ゆうすけ:「みんなで行こう!」
day 13
カラン・・・
客:「こんばん・・・」
ゆうすけ:「しっ」
客:「どうしたのよ?」
ゆうすけ:「静に!」
客:「あ、犬!」
ゆうすけ:「せっかく寝てるんだから」
「そっとしてやって下さいよ」
客:「へ~」
つんつん
ゆうすけ:「触るな!」
ビシっ
客:「いって~な~、チョップかよ~」
つんつん
ゆうすけ:「しつこい!」
ゴン!
客:「・・・・」
ピクピク
ゆうすけ:「客よ、犬の横で眠れ。」
day 14
カラン・・・
客:「こんばんはー」
ゆうすけ:「チッチキチー」
客:「はやってるねー、それ」
ゆうすけ:「もう、これいってれば間違いなし!」
客:「生、くれる?」
ゆうすけ:「 はい、お待ち」
ドン
客:「じゃ。おつかれー」
グビっ
ゆうすけ:「どうです?最近」
客:「まあね。普通よ。普通。」
ゆうすけ:「普通が一番ですよね。」
客:「今日はやけに大人しいじゃないの」
グビっ
ゆうすけ:「えー、まー。」
客:「社会に順応してきたか?この店もついに」
グビっ
ゆうすけ:「しないとやってけないっすよ。」
「実際問題」
客:「そうだろうなー」
ゆうすけ:「リアルですよ。最近。」
グビっ
グビっ
客:「もう一杯くれる?」
ゆうすけ:「 はい、どうぞ。」
客:「将来不安になったりするの?」
グビっ
ゆうすけ:「そうですねー。」
「やっぱり不安ですよね。」
グビっ
客:「この店、潰さないでよ」
「こんなバカな店もう無いんだからさ」
ゆうすけ:「正直、自信ないです。来月やってるか」
客:「ずいぶん早いな、おい。」
ゆうすけ:「すでにやる気ないんです」
客:「っおい、どうした?何かあったか?」
ゆうすけ:「もう借金で、首がまわらなくて」
客:「・・・。」
ゆうすけ:「借りても借りても」
「なんとかなりますか?」
外国人客:「イッツ ヨー ビジネス!!」
day 15
カラン・・・
客:「こんばんはー。」
ゆうすけ:「いらっしゃい。」
客:「とりあえず、生で。」
ゆうすけ:「はいよぅ。」
プシ~・・・
ドン
客:「 」
ぐびっ
客:「く~~~・・・」
ゆうすけ:「キムチ、お好きですか?」
客:「ん? 好きだよ」
ゆうすけ:「これ食べてみて下さいよ」
すっ・・・
客:「旨そうだねぇ。」
「どれ」
ちゅぱっ
客:「ん! 旨いよ!」
ゆうすけ:「でしょ。」
「オレ漬けたんすよ、それ。」
客:「まじで!? すごいね。」
ゆうすけ:「ども。」
客:「全部冷食っていうポリシーは止めたの?」
ゆうすけ:「ええ。」
「客減っちゃって。」
客:「当たり前だよね。」
ゆうすけ:「キムチ売りにしようと思いまして。」
客:「ま、確かに旨いけどさ」
ちゅぱ
客:「もっと他にやることないの?」
ゆうすけ:「たとえば?」
客:「営業活動とかさ」
ちゅぱ
ゆうすけ「?」
客:「バカだね~。宣伝だよ」
ゆうすけ「?」
客:「横浜ウォーカーとかにのせんだよ」
ゆうすけ:「金かかるのは無理ですよ。」
客:「いや、オレさ、編集の奴知ってるんだわ。」
「頼んでやろうか?」
ゆうすけ:「 」
客:「多分金かかんないぜ」
ちゅぱっ
ゆうすけ:「いや、いいっす」
客:「なんでよ!!」
ゆうすけ:「宣伝するものないですし。」
客:「キムチ載せればいいでしょうが」
ゆうすけ:「そいつはあくまで裏方です。」
「アピールし過ぎちゃだめなんです」
客:「・・・へぇ~、ポリシーあるんだ」
ちゅぱ
ゆうすけ:「メニューにも載せませんしね」
客:「あんた、そんなことしてると店なくなるよ」
ちゅぱ
ちゅぱ
ゆうすけ:「かもね!」
day 16
ゆうすけ:「~、来ねーなー。」
「客・・・。」
「フウ。」
「アブドル・ダムラル・・・」
「ベルエス・ベルエスホリマク・・・」
「いでよ 客・・・」
「ふう。」
カラン・・・
ゆうすけ:「おっ!」
男:「NHK 集金でーす。」
ゆうすけ:「ここテレビありませんから。」
男:「あ、そうですか」
「失礼しまーす」
ゆうすけ:「なんだよ、まったく」
「今日は閉店だ。もう。」
day17
カラン・・・
客1 :「開いてます?」
ゆうすけ:「はい、どうぞ。」
客1:「開いてるわよ」
客2:「わ!良かった入ろ入ろ」
客3:「いいとこ見つけたわね」
客4:「全員座れるかしら?」
ゆうすけ:「お客さん、何名ですか?」
客3:「えとね、私を入れて」
「10人かな」
ゆうすけ:「カウンターも入れれば」
「大丈夫ですよ」
客3:「そうよね」
ドヤドヤ
ゆうすけ:「はい、これメニューです」
客8:「貴方ここ座りなさいよ」
客6:「私出口近くがいいわ」
「早めに帰るから」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「ご注文決まったら言って下さい。」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「あ、それは触らないで下さい」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「お手洗いはあちらです。」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
客7:「注文しないと悪いわよ」
客9:「生でいい人~」
ガヤガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
客6:「ビール10杯ね」
ゆうすけ:「はい」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「あんたらウッセーんだよ!」
「もう帰れ!売るもんなんかねえ!」
day 18
カラン・・・
ゆうすけ:「いらっしゃい」
おやじ:「トイレ貸してくれる?」
ゆうすけ:「公衆便所でやってくれ」
おやじ:「ケチくせー店だ」
ゆうすけ:「はいはい」
おやじ:「じゃーな」
ゆうすけ:「はいはい」
バタン!
外国人客:「アナタ、キャクノ種」
「ノガシマシタ」
ゆうすけ:「はい?」
外国人客:「サッキノオヤジ常連ニ」
「ナッタカモシレマセン」
ゆうすけ:どきっ
外国人客:「マダマニアウ」
「ユキナサイ」
ゆうすけ:「お、おお。そうする」
バタン
トットットットット・・・
ゆうすけ:「おい!」
「おいじいさん、」
オヤジ:「フぇっ?」
ゆうすけ:「さっきは悪かったよ」
「うちのトイレ使いなよ」
はぁ はぁ
オヤジ:「いいのかい?」
ゆうすけ:「いいよ」
オヤジ:「助かった!」
「漏れる~っ」
トットットットット・・・
カラン・・・
バタン(トイレのドア)
オヤジ:「チャック、チャック」
「ふ~っ 極楽、極楽」
バタン
オヤジ:「いや、助かった」
「ありがとうよ」
「漏らさずすんだよ」
ゆうすけ:「この季節漏らすとつらいよな」
「気をつけろよ」
オヤジ:「ほんと、ありがとうよ、若いの」
ゆうすけ:「また来いよ。」
オヤジ:「ありがとうよ」
バタン・・・
ゆうすけ:「客の種、ゲット~!」
day 19
ゆうすけ:「えー、生中とピザで950円です。」
客1:「ほれ」
ゆうすけ:「はい百円のお返し」
客1:「 」
バタン・・・
客2:「ねえ、あんたさ、どんなアイドル好き?」
ゆうすけ:「えっ!?エヘへ」
「アイドル?」
客2:「そう、いっぱいいるじゃん」
ゆうすけ:「そうっすね~・・・」
「吉岡美穂さんかな~?」
客2:「やだよ、この人赤くなってるよ」
バタン!!
客1:「おぉ てめぇ釣り銭」
「間違ってんじゃねえかよっ!」
ゆうすけ:「はいっ?」
客1:「いいから責任者出せ」
ゆうすけ:「あ、あの私がここの主人ですけど」
客1:「お前な、釣り銭1円ってどういうこっちゃ」
「てめぇ」
ゆうすけ:「え、あ、あの・・・」
客1:「さっきオレは1050円渡したよな」
ゆうすけ:「確か・・・」
客1:「ちょっと来い」
「外でろお前」
ゆうすけ:「一人でやってるもんで」
「ちょっと、出れないんですよ」
「すみません」
客1:「いいから出ろよてめぇ」
ゆうすけ:「えーと、それがですね~・・・」
客1:ドン!
客2:「ちょっとあんたいい加減にしなさいよ」
ドフっ!
客2:「なにすんの!警察よ」
ドフっ ドフっ ドフ!
ゆうすけ:(わ、やばいなこれ・・・)
客1:「ま、いいわ。」
「早く100円よこしな」
ゆうすけ:「はいっ」
さっ
客1:「この客には悪いことしたな」
「手当てしてやれよ」
ゆうすけ:「はいっ」
バタン・・・
ゆうすけ:「ほっ」
(でも手当っていわれてもな~)
(なにすりゃいいんだ?)
つん つん
バタン!!
客1:「てめぇ! また1円渡しやがったな」
ゆうすけ:「!!う、う~・・・」
客1:「ここ迄きたらもう笑えるよ。」
ドスン
客1:「おう、生中だ。」
「飲み直す。」
ゆうすけ:「あ、えー。閉店なんですけど。」
客1:「なぬ~っ!?」
day 19
客:「あの、会計おねがいします。」
ゆうすけ:「まいど、」
「えー、アイス・コーヒーで」
「えー、350円です」
客:「 」
すっ
ゆうすけ:「ちょうどのお預かりで」
「ありがとうございました」
客:「あの、」
ゆうすけ:「はいっ?」
客:「この店で働きたいんです」
ゆうすけ:「 」
客:「バイトとか募集してませんか?」
ゆうすけ:「いや、」
「悪いんだけど、人雇う程」
「売り上げなくてさ、、」
客:「無休で結構なんですが」
ゆうすけ:「えっ!?」
「まじで!?」
客:「はい。」
じー
ゆうすけ:「んー。」
「ま それなら」
客:「いいんですか!?」
ゆうすけ:「んー。いいよ。」
客:「とりあえず履歴書おいときます」
さっ
ゆうすけ:「どうも」
客:「いつからくればいいですか?」
ゆうすけ:「明日?」
客:「では、明日のこの時間にきます。」
ゆうすけ:「えーと、じゃエプロンと」
「靴は黒の革靴で」
「あとそのひげはそってきて」
客:「ひげ駄目っすか」
ゆうすけ:「うん。」
客:「では、よろしくお願いします」
ゆうすけ:「はい。よろしく」
バタン
ゆうすけ:(変わった人だなー)
(なんでうちなんだろ)
ぴら
ゆうすけ:(履歴書だ、)
(わっオレより年上じゃん)
(大学院生か)
(んー。謎が多い)
カラン・・・
外国人客:「ナマ オネガイ」
ゆうすけ:「 はい」
ドン
外国人客:「ニホン ノ タテモノッテ」
「フアン ダネ」
ゆうすけ:「ま、イチブはね。」
day 20
カラン・・・
客:「よー、お久しぶりぃ」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
客:「何、浮かない顔してー。」
ゆうすけ:「えー、まー」
「ちょっと、へこんでまして。」
客:「言ってよ、オレでよければ」
「相談のるぜ」
ゆうすけ:「実はですね、」
「この店にバイトしたいって」
「大学生が来たんですよ」
客:「えええっ!?」
「ありえない」
ゆうすけ:「そこで否定されると」
「先進めないんですが、」
客:「えーっ、それはありえんよ」
ゆうすけ:「いいっす、もう。」
客:「あ、そ。じゃ生ね。」
プシ~
ドン
ゆうすけ:「やっぱ続けていいっすか?」
「途中迄言うと、なんつーか」
「もどかしいっすよ。」
客:「いいよ、聞くよ。」
グビっ
客:「もう ちゃちゃいれないからさ」
「ちゃっちゃとしゃべっちゃって」
ゆうすけ:「で、そのバイト希望の学生が」
「来ないんスよ。」
客:「?」
ゆうすけ:「次の日から来いって」
「そう伝えたんですが」
客:「なんだろね。」
「分けわかんね、この話」
ゆうすけ:「私だって被害者ですよ!」
カラン・・・
学生:「すいませーん、遅くなって」
「ちょっと突然病気しまして」
ゆうすけ:「もう、騙されたかと思ったよ」
学生:「ほんと、すいません」
客:「何、彼がここで働くの?」
学生:「はい。お願いしたんです。」
客:「へぇ~・・・」
ゆうすけ:「それはそうと、君」
「ひげは剃れっていったよね。」
学生:「あ、やべ!」
ゆうすけ:「トイレあるから剃っといで。」
学生:「いや、カミソリとかありませんし」
ゆうすけ:「じゃあ、帰って結構。」
学生:「はい。すんませんしたー。」
バタン
客:「あんた強気だね~」
ゆうすけ:「どうも。」
ゆうすけ:「私ね、見習いたい店があるんですよ」
客1:「どこ?」
客2:「早く言ってよ!」
客3:「気になるな~」
ゆうすけ:「今日で5周年を迎える」
「BAR50です!」
客3:「おっお~!」
客2:「ハッピ バ~ス デ~イ」
客3:「この店もBAR50みたいだったらな~」
客2:「BARゆうすけ」
客3:「ダサイよ」
ゆうすけ:「分かってますから、黙って。」
客1:「これからBAR50さんに流れますか!」
客2:「いいね。」
客3:「いいですね」
外国人客:「ワタシモ・オーケイ?」
ゆうすけ:「みんなで行こう!」
day 13
カラン・・・
客:「こんばん・・・」
ゆうすけ:「しっ」
客:「どうしたのよ?」
ゆうすけ:「静に!」
客:「あ、犬!」
ゆうすけ:「せっかく寝てるんだから」
「そっとしてやって下さいよ」
客:「へ~」
つんつん
ゆうすけ:「触るな!」
ビシっ
客:「いって~な~、チョップかよ~」
つんつん
ゆうすけ:「しつこい!」
ゴン!
客:「・・・・」
ピクピク
ゆうすけ:「客よ、犬の横で眠れ。」
day 14
カラン・・・
客:「こんばんはー」
ゆうすけ:「チッチキチー」
客:「はやってるねー、それ」
ゆうすけ:「もう、これいってれば間違いなし!」
客:「生、くれる?」
ゆうすけ:「 はい、お待ち」
ドン
客:「じゃ。おつかれー」
グビっ
ゆうすけ:「どうです?最近」
客:「まあね。普通よ。普通。」
ゆうすけ:「普通が一番ですよね。」
客:「今日はやけに大人しいじゃないの」
グビっ
ゆうすけ:「えー、まー。」
客:「社会に順応してきたか?この店もついに」
グビっ
ゆうすけ:「しないとやってけないっすよ。」
「実際問題」
客:「そうだろうなー」
ゆうすけ:「リアルですよ。最近。」
グビっ
グビっ
客:「もう一杯くれる?」
ゆうすけ:「 はい、どうぞ。」
客:「将来不安になったりするの?」
グビっ
ゆうすけ:「そうですねー。」
「やっぱり不安ですよね。」
グビっ
客:「この店、潰さないでよ」
「こんなバカな店もう無いんだからさ」
ゆうすけ:「正直、自信ないです。来月やってるか」
客:「ずいぶん早いな、おい。」
ゆうすけ:「すでにやる気ないんです」
客:「っおい、どうした?何かあったか?」
ゆうすけ:「もう借金で、首がまわらなくて」
客:「・・・。」
ゆうすけ:「借りても借りても」
「なんとかなりますか?」
外国人客:「イッツ ヨー ビジネス!!」
day 15
カラン・・・
客:「こんばんはー。」
ゆうすけ:「いらっしゃい。」
客:「とりあえず、生で。」
ゆうすけ:「はいよぅ。」
プシ~・・・
ドン
客:「 」
ぐびっ
客:「く~~~・・・」
ゆうすけ:「キムチ、お好きですか?」
客:「ん? 好きだよ」
ゆうすけ:「これ食べてみて下さいよ」
すっ・・・
客:「旨そうだねぇ。」
「どれ」
ちゅぱっ
客:「ん! 旨いよ!」
ゆうすけ:「でしょ。」
「オレ漬けたんすよ、それ。」
客:「まじで!? すごいね。」
ゆうすけ:「ども。」
客:「全部冷食っていうポリシーは止めたの?」
ゆうすけ:「ええ。」
「客減っちゃって。」
客:「当たり前だよね。」
ゆうすけ:「キムチ売りにしようと思いまして。」
客:「ま、確かに旨いけどさ」
ちゅぱ
客:「もっと他にやることないの?」
ゆうすけ:「たとえば?」
客:「営業活動とかさ」
ちゅぱ
ゆうすけ「?」
客:「バカだね~。宣伝だよ」
ゆうすけ「?」
客:「横浜ウォーカーとかにのせんだよ」
ゆうすけ:「金かかるのは無理ですよ。」
客:「いや、オレさ、編集の奴知ってるんだわ。」
「頼んでやろうか?」
ゆうすけ:「 」
客:「多分金かかんないぜ」
ちゅぱっ
ゆうすけ:「いや、いいっす」
客:「なんでよ!!」
ゆうすけ:「宣伝するものないですし。」
客:「キムチ載せればいいでしょうが」
ゆうすけ:「そいつはあくまで裏方です。」
「アピールし過ぎちゃだめなんです」
客:「・・・へぇ~、ポリシーあるんだ」
ちゅぱ
ゆうすけ:「メニューにも載せませんしね」
客:「あんた、そんなことしてると店なくなるよ」
ちゅぱ
ちゅぱ
ゆうすけ:「かもね!」
day 16
ゆうすけ:「~、来ねーなー。」
「客・・・。」
「フウ。」
「アブドル・ダムラル・・・」
「ベルエス・ベルエスホリマク・・・」
「いでよ 客・・・」
「ふう。」
カラン・・・
ゆうすけ:「おっ!」
男:「NHK 集金でーす。」
ゆうすけ:「ここテレビありませんから。」
男:「あ、そうですか」
「失礼しまーす」
ゆうすけ:「なんだよ、まったく」
「今日は閉店だ。もう。」
day17
カラン・・・
客1 :「開いてます?」
ゆうすけ:「はい、どうぞ。」
客1:「開いてるわよ」
客2:「わ!良かった入ろ入ろ」
客3:「いいとこ見つけたわね」
客4:「全員座れるかしら?」
ゆうすけ:「お客さん、何名ですか?」
客3:「えとね、私を入れて」
「10人かな」
ゆうすけ:「カウンターも入れれば」
「大丈夫ですよ」
客3:「そうよね」
ドヤドヤ
ゆうすけ:「はい、これメニューです」
客8:「貴方ここ座りなさいよ」
客6:「私出口近くがいいわ」
「早めに帰るから」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「ご注文決まったら言って下さい。」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「あ、それは触らないで下さい」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「お手洗いはあちらです。」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
客7:「注文しないと悪いわよ」
客9:「生でいい人~」
ガヤガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ガヤガヤ
客6:「ビール10杯ね」
ゆうすけ:「はい」
ガヤガヤ
ガヤガヤ
ゆうすけ:「あんたらウッセーんだよ!」
「もう帰れ!売るもんなんかねえ!」
day 18
カラン・・・
ゆうすけ:「いらっしゃい」
おやじ:「トイレ貸してくれる?」
ゆうすけ:「公衆便所でやってくれ」
おやじ:「ケチくせー店だ」
ゆうすけ:「はいはい」
おやじ:「じゃーな」
ゆうすけ:「はいはい」
バタン!
外国人客:「アナタ、キャクノ種」
「ノガシマシタ」
ゆうすけ:「はい?」
外国人客:「サッキノオヤジ常連ニ」
「ナッタカモシレマセン」
ゆうすけ:どきっ
外国人客:「マダマニアウ」
「ユキナサイ」
ゆうすけ:「お、おお。そうする」
バタン
トットットットット・・・
ゆうすけ:「おい!」
「おいじいさん、」
オヤジ:「フぇっ?」
ゆうすけ:「さっきは悪かったよ」
「うちのトイレ使いなよ」
はぁ はぁ
オヤジ:「いいのかい?」
ゆうすけ:「いいよ」
オヤジ:「助かった!」
「漏れる~っ」
トットットットット・・・
カラン・・・
バタン(トイレのドア)
オヤジ:「チャック、チャック」
「ふ~っ 極楽、極楽」
バタン
オヤジ:「いや、助かった」
「ありがとうよ」
「漏らさずすんだよ」
ゆうすけ:「この季節漏らすとつらいよな」
「気をつけろよ」
オヤジ:「ほんと、ありがとうよ、若いの」
ゆうすけ:「また来いよ。」
オヤジ:「ありがとうよ」
バタン・・・
ゆうすけ:「客の種、ゲット~!」
day 19
ゆうすけ:「えー、生中とピザで950円です。」
客1:「ほれ」
ゆうすけ:「はい百円のお返し」
客1:「 」
バタン・・・
客2:「ねえ、あんたさ、どんなアイドル好き?」
ゆうすけ:「えっ!?エヘへ」
「アイドル?」
客2:「そう、いっぱいいるじゃん」
ゆうすけ:「そうっすね~・・・」
「吉岡美穂さんかな~?」
客2:「やだよ、この人赤くなってるよ」
バタン!!
客1:「おぉ てめぇ釣り銭」
「間違ってんじゃねえかよっ!」
ゆうすけ:「はいっ?」
客1:「いいから責任者出せ」
ゆうすけ:「あ、あの私がここの主人ですけど」
客1:「お前な、釣り銭1円ってどういうこっちゃ」
「てめぇ」
ゆうすけ:「え、あ、あの・・・」
客1:「さっきオレは1050円渡したよな」
ゆうすけ:「確か・・・」
客1:「ちょっと来い」
「外でろお前」
ゆうすけ:「一人でやってるもんで」
「ちょっと、出れないんですよ」
「すみません」
客1:「いいから出ろよてめぇ」
ゆうすけ:「えーと、それがですね~・・・」
客1:ドン!
客2:「ちょっとあんたいい加減にしなさいよ」
ドフっ!
客2:「なにすんの!警察よ」
ドフっ ドフっ ドフ!
ゆうすけ:(わ、やばいなこれ・・・)
客1:「ま、いいわ。」
「早く100円よこしな」
ゆうすけ:「はいっ」
さっ
客1:「この客には悪いことしたな」
「手当てしてやれよ」
ゆうすけ:「はいっ」
バタン・・・
ゆうすけ:「ほっ」
(でも手当っていわれてもな~)
(なにすりゃいいんだ?)
つん つん
バタン!!
客1:「てめぇ! また1円渡しやがったな」
ゆうすけ:「!!う、う~・・・」
客1:「ここ迄きたらもう笑えるよ。」
ドスン
客1:「おう、生中だ。」
「飲み直す。」
ゆうすけ:「あ、えー。閉店なんですけど。」
客1:「なぬ~っ!?」
day 19
客:「あの、会計おねがいします。」
ゆうすけ:「まいど、」
「えー、アイス・コーヒーで」
「えー、350円です」
客:「 」
すっ
ゆうすけ:「ちょうどのお預かりで」
「ありがとうございました」
客:「あの、」
ゆうすけ:「はいっ?」
客:「この店で働きたいんです」
ゆうすけ:「 」
客:「バイトとか募集してませんか?」
ゆうすけ:「いや、」
「悪いんだけど、人雇う程」
「売り上げなくてさ、、」
客:「無休で結構なんですが」
ゆうすけ:「えっ!?」
「まじで!?」
客:「はい。」
じー
ゆうすけ:「んー。」
「ま それなら」
客:「いいんですか!?」
ゆうすけ:「んー。いいよ。」
客:「とりあえず履歴書おいときます」
さっ
ゆうすけ:「どうも」
客:「いつからくればいいですか?」
ゆうすけ:「明日?」
客:「では、明日のこの時間にきます。」
ゆうすけ:「えーと、じゃエプロンと」
「靴は黒の革靴で」
「あとそのひげはそってきて」
客:「ひげ駄目っすか」
ゆうすけ:「うん。」
客:「では、よろしくお願いします」
ゆうすけ:「はい。よろしく」
バタン
ゆうすけ:(変わった人だなー)
(なんでうちなんだろ)
ぴら
ゆうすけ:(履歴書だ、)
(わっオレより年上じゃん)
(大学院生か)
(んー。謎が多い)
カラン・・・
外国人客:「ナマ オネガイ」
ゆうすけ:「 はい」
ドン
外国人客:「ニホン ノ タテモノッテ」
「フアン ダネ」
ゆうすけ:「ま、イチブはね。」
day 20
カラン・・・
客:「よー、お久しぶりぃ」
ゆうすけ:「いらっしゃい」
客:「何、浮かない顔してー。」
ゆうすけ:「えー、まー」
「ちょっと、へこんでまして。」
客:「言ってよ、オレでよければ」
「相談のるぜ」
ゆうすけ:「実はですね、」
「この店にバイトしたいって」
「大学生が来たんですよ」
客:「えええっ!?」
「ありえない」
ゆうすけ:「そこで否定されると」
「先進めないんですが、」
客:「えーっ、それはありえんよ」
ゆうすけ:「いいっす、もう。」
客:「あ、そ。じゃ生ね。」
プシ~
ドン
ゆうすけ:「やっぱ続けていいっすか?」
「途中迄言うと、なんつーか」
「もどかしいっすよ。」
客:「いいよ、聞くよ。」
グビっ
客:「もう ちゃちゃいれないからさ」
「ちゃっちゃとしゃべっちゃって」
ゆうすけ:「で、そのバイト希望の学生が」
「来ないんスよ。」
客:「?」
ゆうすけ:「次の日から来いって」
「そう伝えたんですが」
客:「なんだろね。」
「分けわかんね、この話」
ゆうすけ:「私だって被害者ですよ!」
カラン・・・
学生:「すいませーん、遅くなって」
「ちょっと突然病気しまして」
ゆうすけ:「もう、騙されたかと思ったよ」
学生:「ほんと、すいません」
客:「何、彼がここで働くの?」
学生:「はい。お願いしたんです。」
客:「へぇ~・・・」
ゆうすけ:「それはそうと、君」
「ひげは剃れっていったよね。」
学生:「あ、やべ!」
ゆうすけ:「トイレあるから剃っといで。」
学生:「いや、カミソリとかありませんし」
ゆうすけ:「じゃあ、帰って結構。」
学生:「はい。すんませんしたー。」
バタン
客:「あんた強気だね~」
ゆうすけ:「どうも。」