オカルト、その魅力に取り憑かれればもう戻れない。
怪しい光をおぼろげに感じながらその先へ足を進めずにはいられない。
真相、真実とやらは徐々に明かされてゆきそのすべてを知り尽くす迄
肉体は空虚と化す。真理への旅
「で、どうなるんだ?」
延々と繰り広げられる説に、その中でももっとも快楽を得られる知識に
酔いしれるのだ。
そこでの快楽とは何か?
それは現実をいかに全否定させてくれるかという点にある。
そして無限大の自信を与えてくれる。
その知識を知るものこそ正しいのだ、上なのだ!と。
現実の社会との摩擦でそのオカルティックな自信に傷がつけば
補強せずにはいられない。 新しい書物をさがしてもがき続ける。
やがて、現実がいかに空虚であるかということに趣向は移る。
ロジック面で完全に塀を築けた後は 中身のつまり己をどれだけ
けなすことができるかという至極サディスティックな快楽へと
移っていく。
現実を全否定した後はそこに生きる現実の自分をも無価値とするが
そこで死を選ぶようなことはしない。
アーティスティックにとらえれば「命を・・・」なんて
小便臭い感情になるんだろうけどオカルト漬けになった脳は
普通に生きることを選ぶ。
自分をいたぶって楽しむ方を選ぶ。
いたぶっている側の魂の自分は完全無欠 唯我独尊状態なのだ
そして現実の糞な自分の先にあるそれこそ糞な社会が崩壊するのを
あぐらをかいて見つめている。
不安定になる社会情勢 激変する地球環境に興じているのだ。
自分を含め全ての人類は無価値である。