探偵時代 2

2006-10-29 | ポエム

♪トゥルルルルルルル♪


明け方、4時。


無常にもオレは仕事に狩り出される


それにしてもやけに早いな。

畜生。

オレは寝起きの一服をベッドで嗜む


ふぅ~・・・


やれやれ。


ブリーフをはき

オレは洗面所へ向かった。


彼女に会う時はとびきり清潔にしないとな

どんなチャンスがあるかも分からんし


30分経過し身支度を調えたオレは


単車にまたがり


曝走した。


ウォォォォ~ン



さっと単車を止め

例の部屋へ。


途中足がつった。



いつきても辛気くさいところだぜ。


ドアを開けると驚くべき光景が目に飛び込んで来た


彼女が倒れているのだ


玄関の奥の方に


な、何があったんだ


オレは震えた


何が一番の驚きかというと

電気が煌々とついていることだ


今迄は暗がりでしか見えなかった彼女が

明るい場所に倒れている・・・


まるみえだ・・・


恥も外見も捨て去り

オレはサングラスを放り投げた


お、おおおっ


オレはしばらくじっと

そこを見つめていた


いや、本音を言えばいつまでも

そこを見つめていたかった。


ふっと目をそらすと

棚の上にオレ宛の便箋が


オレは封筒を開け、

中の紙を取り出した。


そのとき、フっと香った

彼女の香り

オレは卒倒しそうになった


いかんいかん、

今は仕事だ、ビジネスだ。


任務を果たさねば。


文章を読み終え、あらかた察しがついた


今度の仕事と今、こうして彼女が倒れていること

はどうやら関連しているらしい


彼女の安否迄は知るよしもなかった


オレは出発前、緊張を和らげようと

一服した。


ふぅ~


その時はあえて天井を見た


そして吸い殻を灰皿にいれ


ようし、行くか・・・


オレははっきりとした声でいった


「ハニー、愛してるよ。」


そして限界まで目を見開き

その場を光景を脳裏に刻み込もうとした


バタン


ドアを閉め私は階段を駆け降りた


単車にまたがり

エンジン全開


ウィィィィィィ~ン


走行中、オレは突如恐くなった



もしも、彼女が実は起きていたら・・・


オレの一言を聞いていたら・・・


今迄クールぶってきた努力が水の泡

それどころか明日からどうやって会えばいい?


いや、もう呼んでくれないかも・・・


ああああ・・・


目的地につき

例の如くダイナマイトで爆破


敵なんてもうどうでもいい。

勝手に消えちまいなって感じ。


オレは家に帰り


布団に潜り込んだ


なんとも言えないもどかしい気持ち


ああ、どうしよう。


どうしよう。

どうしよう。


明日の電話を待つだけだ。


つづく

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 探偵時代 | トップ | 探偵時代 3 »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (もっく)
2006-11-03 23:30:27
エキサイティングです。
返信する
もっく殿 (満★乳斎)
2006-11-04 21:35:22
ありがとうございます。
3、4と続き物にしたいです。
じょじょにエキセントリックに!?
返信する
Unknown (もっく)
2006-11-04 23:59:40
続き物ですか、楽しみです。
挿絵か何かは登場しませんかね?
返信する
もっく殿 (満★乳斎)
2006-11-05 00:15:31
お、おお!
コメントありがとうございます、

やってみます!
返信する
Unknown (十六花)
2006-11-06 00:02:49
体調不良の中、この一週間お疲れ様でした。
ゆっくりと静養して下さい。
返信する
十六花殿 (満★乳斎)
2006-11-06 01:30:24
お、おおおっ!
十六花さん、こんな地の果のようなところにコメントありがとうございます。そして、昨日、今日本当に助かりました。ありがとうございます。
はい。この一週間は長かったです。
そのため、今は最高の気分。
お互い、元気にがんばりましょうよ!
返信する

コメントを投稿

ポエム」カテゴリの最新記事