気まぐれフォトダイアリー

富士山、風景、身近な花の写真ブログです。読んだ本の感想も載せています。
最近は回想ブログが多くなりました。

七面山(1989m)登山で出会った人(女性)

2009年02月20日 15時32分58秒 | 思い出のブログ
私が七面山へ登ったのは、よく数えてみると、6~7回位あるかもしれない。

こんなに回数が多いのは、多分、祖父が日蓮宗の信者で、父からその話を聞いていた影響からだと思う。


地図

七面山は日蓮宗の信仰の山である。

信者も登るけれど、一般の登山者も登っている。


今回の話は、私たち夫婦がダイヤモンド富士を撮りに行った、1年前のことだと思うから、

今から9年くらい前のことである。


この日、私は急に七面山に登ろうと思い立ち、一人で登ることにした。

季節は春の彼岸頃だった。


七面山は標高1989mで、山梨県でも南部の方の山である。

私は山登りは好きだったけれど、冬山は登ったことはなかった。

まさか今回の七面山で、アイゼンを使わなければ、登れないとは想像もしていなかった。

かってアイゼンを使ったのは、若い頃登った白馬の雪渓くらいである。



日帰りで登らなければならないので、朝4時ごろ起きて、車で出かけた。

登山を始めたのが8時頃だと思う。



始めは普通の道だった。

登山道といっても、参道だが、下の1丁目から敬慎院というお寺まで、50丁目までしるしがついている。

参道はいい道だけれど、だらだらして、とても疲れる。

普通に登ると4時間くらいはかかる意外と大変な山だ。



多分30丁目くらいからだと思うが、道が雪で凍っていて、滑って登れなくなった。

何としても登れない。

「あぁ~駄目だ!」とため息が出た。

アイゼンが無ければ無理だった!


悔しくて仕方がないが、戻ることにした。



少し戻り始めた時、上から信者の団体が降りてきた。

多分この信者の団体は、昨日敬慎院に泊まったのだと思う。


その人たちは皆、感じのいい人たちで、私にいろいろと話しかけてきた。

「一人で来たの? すごいねぇ~!」

「もう下るの?」

私が滑って登れない訳を話すと、

一人の男性が、「まだ時間が早いし、もったいないねぇ~」と言うと、

一人の中年の女性が、「私のアイゼンを使っていいですよ」と言ってくれた。

私はとてもうれしかった


急に思い立ったにしろ、朝4時に起きて出て来たのだ。

出来ることなら、登りたかった。


その人(女性)は、「私はもう使わないので、いいですよ。お役に立ててうれしいです」

と、言ってくれた。

私は優しい、その言葉にとても感動した



そのアイゼンのおかげで、無事に七面山に登ることが出来た。

今でも、そのアイゼンは大切にしまってある。

あの時の方、本当にありがとう御座いました。


今でも忘れられない思い出になりました


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