2022年3月14日
宮部みゆきさんの「ペテロの葬列」を読み終わった。
厚い本だった。
685ページもあった。
けれど読み始めたら面白かった。
杉村三郎シリーズで、以前TVでも放送していたようだった。
私は見なかったけれど。
見ればよかったなと後悔している。
杉村三郎シリーズでは、「昨日がなければ 明日もない」を先に読んでしまった。
前後しているけれど、内容は大体わかった。
今多コンツェルン会長室直属・グループ広報室に勤める杉村三郎はある日、拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇する。事件は3時間ほどであっけなく解決したかに見えたのだが、しかし、そこからが本当の謎の始まりだった。
「昨日がなければ 明日もない」を読んだとき、杉村三郎は今多コンツェルン会長の娘、菜穂子と離婚したと書かれていたけれど、今回の本を読んで、なぜ、結婚し、離婚したか理由が分かった。
それから、杉村三郎の実家は山梨県だったので、なおのこと親しみがもてた。
本の中で感動した文章がある。
離婚をする前に、菜穂子が杉村三郎に言った言葉だ。
あなたは、わたしに最高の贈り物をしてくれた、と言った。
「人は、自分で生きなくちゃいけないって教えてくれた。誰かにおんぶされたままでは、どんなに恵まれていても、幸せにはなれないってことも」
「わたしは世間をしらないわ。お父様の庇護がなかったら、一日生き延びることもできないでしょう。でも、これから少しずつ、一ミリずつでもいいから変わっていくの」
読み終わって、宮部みゆきさんってすごい作家だなと思った。