Feelin' Groovy 11

I have MY books.

サンタの動き

2005-12-21 | その他
毎年クリスマス近くなると
会社の門の辺りでイルミネーションが楽しめる。
今年は等身大のサンタクロースが現れた。
建物の壁にそってロープのはしごが2Fまでつたい、
それを登ろうという格好だ。

現れて数日後、友達が
「なんか少し登った気がしない?」と言った。
(ん?そうかぁ?)と思っていたが
今朝のサンタは2Fへ足をかけていた。
明らかに登っているのだ。
さらに帰りのサンタは上半身を2Fへ突っ込み
足だけ出ていた。

そこまで行ったら
明日はどうなっちゃってんだろう。

少し見ものだねっ。

百パーセントの耳について

2005-12-21 | 村上春樹
これまで耳について、よく考えたこともなかった。
人の一部として見えているくらいで
耳だけに着目したことなんて一度もないんじゃないかな。
どちらの本を先に読んだのかは覚えてないが、
以下の本を読んで思った。
私が出会っていないだけで
否応なしに目に入ってくる「耳」ってのが
存在しているんだろう。


立ち上がった瞬間、窓からもれた光線がぱっと彼の耳を
照らした。ずいぶん大きな耳だなと思った。
(『R62号の発明・鉛の卵』より「耳の値段」安部公房著 新潮社)

全てが宇宙のように誇張し、そして同時に全てが厚い氷河の中に
凝縮されていた。全てが傲慢なまでに誇張され、そして同時に
全てが削ぎ落とされていた。
それは僕の知る限りのあらゆる観念を超えていた。
彼女と彼女の耳は一体となり、古い一筋の光のように時の斜面を
滑り落ちていった。
(『羊をめぐる冒険(上)』村上春樹著 講談社)