Feelin' Groovy 11

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暴力性

2009-10-15 | 
  山口から奪ったのがバッターではなく軍刀だったら、自分はどうしていただろう。
  居住区の壁に家具のひとつみたいに立てかけてある小銃だったら?
  なぜこの時代に戦争が起こり、そして二十一世紀になっても戦争が止まないのか、  
  健太はその真理にたどりついた気がした。                                   
  (『僕たちの戦争』荻原浩著 双葉庫)


これは『僕たちの戦争』のこんな状況↓の一節だ。

特攻隊の全員志願が決まり、分隊内は緊張した空気が流れていた。
そんな中、懲罰といっては普段から不要な暴力行為をする山口に対して
班員たちの苛立ちがピークに達する。
ある夜、彼らは山口を残酷なほど痛めつけた。
しかも最初にバットをもったのはいつもおだやかな久保田だった―――


こういうことは他の作品で繰り返し取り上げられているテーマだとは思うけれど、
暴力性はだれもが潜在的にもっているものだということ、
それはある状況下で自分にも出現するかもしれないということを
分かりやすく表現していると思った。

だったらどうすればいいかなぁ。
その、理性では抑えきれない突発的な暴力性を出現させない方法。

それを自覚し、別の表現方法がないかを考えることぐらい?
毎日の自分の行動と、それから相手への加減を。

自分は無縁だと思わないでください。

戦時中のような特殊な状況だけじゃなく、
現代の学校、会社、家庭などでも
暴力は質を変えて現れるから。

*なんかアレ思い出したわ。
  引間徹の『塔の条件』
 
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1 Comments

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やすこさんへ (groovy)
2009-11-21 16:10:32
1つの側面として読ませていただきましたが、
コピペ文章と判断したので削除しました。

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