
寒河江川にはおよそ10の橋がある。
寒河江市溝延地区は寒河江川にかかる橋の下流から2番目、溝延橋に隣接する
だ。
寒河江川はここから間もなくして、山形県を南から北へ縦断する大河、最上川に合
流する。
この絵の手前が溝延橋、この絵の先は隣町の河北町だ。
少し右にカーブした道路、横断歩道や信号、それと2,3の路地、郵便局、タバ
コ屋、閉まったままの雑貨屋、なんとなく昭和の町並みの風情を残しているこの界
隈が私は好きだ。
昔、大勢の人たちがこの道を歩いて行き来したのだろうが、今は通り歩く人を見る
ことはほとんどない。
近くをバイパスが通り、大型スーパーがここにも例外なく進出して来た。
近年、地元商店の不振が大きな社会問題になっているが、ここで見られる3,4軒
の閉店など隣町の河北町商店街シャッター通りから見れば取るに足りない数だ。
何しろ、町の中心商店街は全滅に近い状態で、開店休業どころか、すべての商店が
シャッターを下ろしたままだ。
私たちが子供の頃、母親から毎日10円玉1枚をもらい、近くの小さな店に飴やパ
ッタ、ビー玉などを歩いて買いに行ったことなど、遠い昔の過去でしかありえな
いのは、いくら生活の便利さとの引き換えとは言っても、残念で仕方ない。
スケッチをしながらふと、サッチなチャイルドの頃のマイセルフを、懐かしくメモリーしてしまった。