![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/33/68119d8ee26e3796f72d46ace91caa9e.jpg)
ここは岩根沢の中でも一番の山奥だろう。
戸数僅か3戸だが、1戸は廃屋のように思えた。
この場所にいた時、丁度妻から携帯に電話が来た。
「今、どこ・・・・・・・・・?」
「岩根沢の山奥・・・・・・・・」
「息子が帰ってきたので、今晩の食事・・云々・・・・・・・・」
今晩息子たちと一緒に食事にでも行かないかとの用件だった。
わざわざ電話で相談するほどの用件でもなかったが、私の帰りが遅いので、そんな
理由をつけ、電話を掛けてきたようだった。
少しは私の事を気に掛け、心配してくれているのかと、そう思った・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この場所は昨日の場所より、更に山奥にあった。
この頃しきりに話題になっているいわゆる「棚田」である。
しかしここまで山奥に来ると、眼前に拡がる風景全体が棚田以前の1時代前までタ
イムスリップしているかのようだった。
ここだけが時代の喧騒から取り残され、ひっそりと静まりかえリ、私一人の「心の
ふる里」を見つけたような、そんな嬉しさが込み上げて来た。