NHKで放映されている5話完結のドラマ「みかづき」。
原作となる小説は読了していて、久しぶりにキャストにズレがない・・・つまり小説を読みながら思い浮かべていた登場人物のイメージにぴったりのキャスト・・・でした。もちろん、私の個人的感想でしかありませんが、こういうドラマはすいすいと見てしまえますし、そもそもそれなりの内容を5話にまとめているため、いいテンポのドラマだと思います。
昭和時代の塾の話で、舞台は千葉県。私自身、地方の田舎で育ったので環境は随分違うとは思いますが、まさにこの昭和50年代に小学生だったので「塾」流行りの時代にのって「塾」通いをしていました。実は、私の住んでいた田舎の町は大企業の工場があったため、転勤で着任した幹部のご子息が都会に戻った時に後れを取らないように、という要望で塾が盛んになった、と最近になって初めて知りました。
確かに、その幹部の社宅があるエリアの中学は市内でもレベルが高く、子供心に、そのあたりには個人病院が多いので医者の子供が多いから、と勝手に思っていたのですが、病院以外の理由がちゃんとあったのですね。
うちの親は大企業の幹部でも医者でもないのですが、当時、市内で1,2を争う進学塾に入れたかったようです。そして、小学5年生になるときに入塾試験にめでたく合格して通い始めました。しかし、何せ進学塾なので激しく厳しい。中学3年までの5年間通うのですが、最初は45人だった同級生も中学3年で卒業するころには半分くらいになっていました。週に4~5日、午後5時半から7時半まで、時々延長もあり。中学校になると、土曜日に午後2本授業を受けることもありました。今では絶対ありえない「ビンタ」も日常茶飯事でした。歯を食いしばれ!といってビンタされる風景が教室内で普通にみられるのです。今思うと、なんだかすごい5年間だった気がしますが、おかげさまで学校の授業は楽ちんだったのが救いです。
その塾で上位にいた生徒は私立の進学校に進み、最高学府に進み、人によってはその最高学府をすぐに辞めて医学部に入ってみたり、と、とにかく華々しい活躍をしています。私は下の方の人だったので、地方の公立の進学校に進み、中くらいの大学に通い、普通のサラリーマンになりましたが、今も彼らと会うだけで脳みそが刺激されるのは確かです。
鶏口牛後という言葉がありますが、私は小学校の頃から「牛後鶏口」だな、と思っていました。何故ならば、牛の中のビッケであっても、一定のレベルは確保できることを実感していたからです。鶏口は自分が一番頑張る人でなければならないつらさがあります。牛後というのは、もしかしたら既得権益(というのかは?ですが)の中でぬくぬく過ごす怠け者かもしれませんが、これも好みの問題かな、と。また、自分の通う中学校では上位だったのですが、牛後では「井の中の蛙」なりようがなかったのも〇でした。
最近、就職活動をしている甥っ子が東京の家に居候しているのですが、彼を見ながら「どういう人生を選ぶのかな」と興味深く見ているところです。色々な刺激を受けながら面白い人生を送ってほしいものです。
注)20141018の皆既月食です。みかづきの写真が見当たらず。。。