指名手配～その１～

３月のほの温いある日　ママさん宅へ出かけ　
「ただいま～（泥棒よけの為　必ず大声で入る）」っと　いつものように勝手口を開けて・・・
「？（何故　手前の網戸が開いてる？＝ドアの前にあるんです　つまり簡易二重扉）」
「何ですか！これは！（たたきに凄い紙くずの散らかり）」
半開きの大網戸と紙くず・・・「ねずみか！」と考え　および腰で食堂へ・・・
「？（何故　カーテン半開き）」
「おかしい　空き巣？」・・・かもしれない　と　これまた考え
「はい！原ちゃん」と大蜘蛛殺用（・・・ご想像ください　凄いのが出るんです）の大箒を渡し
私は「よし！」と大きな傘を携え　玄関ホールへ・・・
「！毛だらけじゃん！狸？」
「いやあ　凄いねえ」
「ここで　遊んだんだ」・・・その後手分けして　１階全巡視・・・厳重に鍵がかかってて　出入り不可能

「奴はまだいるな？」・・・２階へ
松の間（赤穂浪士ではありません　あれは廊下です）で「！（何故　畳の上に木片とくずくず？）」
そろそろと各部屋を見てまわり
押し入れを覗いて「！（ひゃ～っと　後ずさりしました）」
「何？」「猫だよ　目があった」「え～！」
「あんた　誰やのん」という風情で布団の上に座ってました
その後　中高年男女がむきになって
やんやと箒と傘で追廻し　１階の鷹の間で追い詰め　
かの闖入者は失禁（本当に　そんな感じだったなあ）しながら　私が開けてやった窓から庭へ逃げて行きました

チンチラ風の大猫・首に鈴・ブルーグレー　・・・結局　天井から入って遊んでて（重くて）抜けたらしい・・・

「あれだけ追い回して　打ち据えたから　当分来ないよ」
「そうかなあ？」
「うむ　この家は痛い！って憶えるよ」
「・・・・・」
憶えてなかったんだなあ・・・アホ猫め・・・続く


　これは　信楽で買った狸１号

雨ばっかり　でも移植したすずらんの芽が出ました
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