「大阪水曜ほっと集談会」公式ブログ

4月15日(火)20時~・4月16日(水)14時~(ZOOM)にてリモート集談会を開催します

河野 基樹先生の事

2018年12月10日 23時08分36秒 | コラム 


つらい日があって生きている気がする


私が敬愛する元生活の発見会の顧問で専門医でもあられた、

河野 基樹先生の句である。

先生が、天国に召されて22年になる。

先生との思い出は、私の青春と重なる。


20代のころにはわからなかった、河野先生の川柳が、心に沁みる。

50代でのがん闘病、その日常の機微を川柳に詠まれながら、

最後まで医師としての仕事を貫かれた。


最近河野先生の事を考えることが多くなった。

私自身が、先生が亡くなられた年齢に近づいたこともある。

何もご恩返しをすることもなく逝かれた先生への後悔の念もある。


あの頃の先生との何気ない会話を時折思い出す。

先生、すべては、最後は祈りかもしれませんね。

20代の若造の思い付きの言葉にある日先生が、

良い句が出来たよありがとうと言われた。

陽は西に生老病死みな祈り

残されていた講話集の中で、一番気に入っている句だと書かれていた。

もしタイムマシーンがあるとすれば20代の自分に戻って、

あの頃と同じように河野先生の川柳の話を聴きながら集談会の仲間と、飲みたい。


そして、そしてもう一度先生に、心からありがとうございましたと言いたい。

 



2018.12.10 一世 


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シクラメンに寄せて

2018年12月10日 22時26分07秒 | コラム 



たった一人の弟が亡くなって、もうすぐ1年になる。


悲しみは、薄れるどころか、より深くなるばかりである。


何度も何度も、弟に電話やメールをしたい衝動に駆られた。


6月には、弟の勤務していた東京本社にも行った。


奇遇にも、私たちの自助グループであるNPO法人のすぐ近くであった。


何事も無かったかのように、人々が巨大なビルに吸い込まれていく。




自分の事ばかりで、何もしてやることが出来なかった無力感に苛まれる。


それですら、私の思い上がりで傲慢だと思う。


森田療法の感情の法則には、


感情は、人間の内なる自然現象であって、意志の力でコントロールできないとある


どんなに抗っても、抗っても否定できない現実がある。


どんなに努力しても叶えられない夢がある。


二人で相談していた、父母の喜寿の祝いは、今も叶えられていない。


弟が生前、私の弟であると思っていた。


最近ふと、思うことがある。


彼は、出来の悪い兄である私の弟を演じてくれていたのでは、ないか。

生きていると、辛いことや哀しいことがある。


そんな時、心の中で弟に語りかけている自分がある。


私の、弟に生まれてくれてありがとう。


もう一度弟に会いたい。



2018.12.10 一世


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