大正14年。子爵の娘の鞠子は日々やってくる借金取りへの嫌悪と家への不安を抱えながら生活していた。そしてある大きな会社の社長が借金取りに遣わせたのは、文字も読めぬが弁の立つ不思議な身なりの少女だった。少女の名はユリ子。何やらサーカスから逃げ出してきて、今の社長に拾われたとか? 借金の清算方法を一任されたというユリ子は鞠子を借金の形として連れて行き、借金返済のために二人で14年前に隠された震災で滅亡した一族の財宝を探すという。そして少女二人の財宝探しの謎解きが始まる・・・と言う感じですか??
作者の作品としては、近作を2作読んでてそれらも悪くなかったですが今のところこれが一番好みかも。方やエキセントリックな野生の天才少女、方や型から抜け出たい良いところのお嬢と言う組み合わせがなかなかポップに物語を動かします。時代物にありがちなジトっとした重さもないですね。楽しめました。
面白かったです。
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