~ 恩師の「心行の解説」下巻より ~
講演 十三
先の続き・・・
何回も何回も生まれ変わることを仏教では輪廻転生と
説かれていますが、
そのようにして自分の魂を向上させているのです。
自分の持っている悪い癖、欠点を少なくして、
「これだけ少なくしてきました」と天上界へ帰った時に
ご報告させていただけるようなこの世の生活を送りたいと思います。
まず正しく見ること、正しく見ることができなかったら、
正しく思えない、そして正しく思えなかったら
正しく語れなくなります。
しかしどのような思いが正しいのか、
なかなかその基準がつかめません。
そこでいつもお話する「太陽の心」を我が心の思いとして
実践すればいいのではないかと思います。
これは永遠の真理です。
自分を犠牲にして慈愛を他に与える、いっさい差別をせず他に与える、
人の過ちを責めたり裁いたり罰を与えたりしない、
このようなお日様の思いを持たせていただいて、
他の方の幸せのために働かせていただくことです。
私たちの思いは自由です。
一念三千といって、一瞬の間に三千の思いができるというほど、
心は動き回ります。
「心」は昔「ころころ」といったそうです。
それほど心はころころところげ回るものです。
「ころころ」がいつの間にか「こころ」になったそうです。
今いいことを思っているかと思うと、
次の瞬間にはもう悪いことを思ったりして、
現れてくる出来ごとによってころころと動き回るものです。
しかし、常にお日様の心を忘れないようにして、
お日様の姿を思いの中にとどめますと正しく思えると思います。
他を生かす愛の思いも、太陽の中にはちゃんと与えられています。
悪い思いをしておりますと、
必ず悪いことばかりが日常生活の中に出てくるはずです。
悪い言葉を出しておりますと、悪い行いが始まってきます。