浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

もろもろの集える人の
その中に法語り合う
友ぞうれしき

「御垂訓」

2021-02-13 23:51:44 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓

 恩師のご著書「講演集」より

               講演集、 三

               念仏の功徳


北陸地方に行きますと、あちらは、
今でも他の宗教の入り込む隙のないほど、
念仏宗のさかんな所です。
「只一念、念仏申す、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と、やっておられます。
この「南無阿弥陀仏」、「只一念、念仏申さば、善人なおもて往生をとぐ、
況や悪人をや」という言葉が「歎異抄」にあるそうですね。

お仏壇の前だけで、またはお寺で、ただナンマイダ―、
ナンマイダーと言っただけでは駄目です。
四六時中唱えていると、ご利益があるのです。
他力では救われないという極論もありますけど、
それはそれで、救われるのです。
というのは、人間の心はどんな器用な方でも、
二つのことを同時に思うことはできません。
必ず一つ一つしか思えないはずです。

悲しい時は悲しいだけ、嬉しい時は嬉しいだけの、
その一つ一つしか私たちの
心は動いておりませんから、南無阿弥陀仏と唱えている間に、
「あいつをド突いてやろか」と、同時には思えません。
人間の心の構造からして、他の思いが入り得ないのです。
ああ、結構だなあ、ナンマイダブ、ナンマイダブツと唱えていますと、
これは感謝の心にもつながります。
どの宗教も、「感謝をしなさい」と言いますが、
「なぜ感謝しなくてはいけないのか」という、
ほんとうの意味を教えてくれません。
しかし、「ありがとう、ありがとう」と感謝しますと、
その時間は他のことを思えないはずで、もし、
感謝の時間を一時間持続しましたら、今日の日の
一時間の間は、自分の心の苦しみとなる怒りや憎しみや謗り、愚痴、或いは
恨み、取越し苦労、不安、恐怖、或いは嘘、盗みの心は入ってきません。
「ありがとうございます」と言いつつ腹を立てることはできないはずですから、
その時間が長ければ長いほど、その方の一時間、二時間が喜び、満足に
みたされます。

安らかな喜びの時間が長くなります。
今日という一日は、私たちのかけがえのない一日です。
又、明日がある、明日やればいいと思いますけど、
今日という日は私たちの人生に再びは巡ってきません。
平均寿命七十年、日割り計算しますと、僅か二万五千日そこそこです。
その中の今日の一日です。

二万五千日のうちの今日の一日は完全に消え去っていきます。
余所の方が亡くなったと聞くと、「ああ、若いのになあ」と、
まるで人ごとのように思いますが、しかし、これは自分の姿です。
やがて自分に訪れるのがあの死の姿ですね。
人ごとではありません。
この世に生まれさせていただいた以上、
誰も永遠に生きることは許されません。
必ずあの世に帰っていかなくてはいけないのが、
私たちの定めです。

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「御垂訓」

2021-02-13 00:07:28 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓
  
恩師のご著書「講演集」より

             講演集、 三

        アモン、アーメン、アーミ、阿弥


闇は、闇の中にあって、その闇の正体を知ることはできません。
しかし、光が当たりますと、必ず間違いは浮かび出ます。
誤っている者は正されるはずです。
高橋信次先生のお説き下さったこの正しい教えを前に溯(さかのぼ)りますと、
これはお釈迦様のみ教えであり、イエス様のみ教えであったのです。
だから、信次先生は最初の頃は、自分の法ではなくて「釈迦、イエスの教えの
原点に帰れ」と説かれました。

法とは、お釈迦様がおっしゃっています。
「私がこの世に現れるずっと以前から、法は存在しているものである。
私が説くのではない。この地球が現れた時、既にこの法は存在していたのである」と、
ただ、法は実在していますけれど、それを説く方が少なかったのですね。
インドでお釈迦様がお説きになりました。
その又何千年も前に北アフリカの、今のエチオピアの辺りに、
アモンという光の大指導霊がお出ましになって、
そのお方は太陽の姿の中に「神」を説かれたのです。

「神を知りたければ、あの太陽を見なさい。太陽は自らの身を燃焼させ、
自らを犠牲にして、その結果現れる熱と光―――これこそが慈悲と熱、
光は一切のものを差別されない、すべてのものに太陽の熱、光は注がれています。
み心とはそのようなもので、神とは大いなる愛と慈悲である。
人を殺す者さえ、自分を謗る者さえ、お許し下さいます。
それが神のみ心である。

この心を知ったならば、私たちは自ら行いなさい。
太陽の姿の中に自らを現わしなさい」と言って、お説きになったのが、偉大な
光の大指導霊アモンで、当時王様だった方です。
このアモンが、「私の教えを東のほうに伝えなさい」とおっしゃって、
イスラエル、ギリシャからインドへと伝わったのが、
お釈迦様の説かれた法のご先祖様になります。

バラモンとして伝わったのです。
そのアモンという方のお名前をイスラエル地方では、アーメンと呼んだそうです。
ギリシャに入ってアーミ、それがインドに入って南無阿弥陀仏のアミの尊称に
なっているそうです。
だから、もうお釈迦様のお生まれになる前に、
ちゃんと阿弥陀様がおいでになったのですね。


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