恩師のご著書「講演集」より
講演集、三
誤った信仰の怖ろしさ
先の続き・・・
ある時、そこの研修会だと言って、
動けないリューマチのお母さんを一人放って、
娘さんと息子さんが三泊四日の研修会に行ったのですが、
私には何とも言ってくれないので、私が訪ねると、
お母さんは一人で食事もできないでいますから、
私は朝、昼とお弁当を買いにいって食事を運んだのです。
私は無精で自分のご飯だったら、一度や二度は食べないのですが、
人の食事でしたらそういうわけにもいかないから、
お弁当を買ってきて運んでいました。
そうしているうちに、その方は完全に私ところから離れました。
というのは、その方は、夢の話をよくされるのです。
高橋信次先生が夢の中に出てくれて、こうこうおっしゃいましたとか、
私は弘法大師さんが出てこられてこうおっしゃいましたとか、
いろいろ言われるのです。
私は、「また夢のことを言っているのですか。
人間は目覚めて活動する日々の生活の中で魂の修行をしているのであって、
夢の中で修行はできません。
ちゃんと目覚め、この五官をもって魂の修行をしているのですから、
夢に囚われるよりも、起きている時にしっかり法を行じなさい」と、
そういう指導しかしませんでした。
ところが、そちらの先生の所へ行って、
「夢の中に高橋信次先生が出てくれました」と言うと、
その先生が、「ちょと待っていなさい。
それはいつのことですか」と聞かれるので、
「何月何日」と答えると、
「ちょっと天上界へ行ってしらべてきましょう」と言って、
その先生が天上界へ行ってこられたそうです。
そして、ポッと戻ってきて言うことに、
「あなたたの夢は本当ですよ。その日は天上界で
高橋信次先生は留守でした(大笑い)。
だから、あなたの所に来ていただいたのは本当です」。
すると、まあその方が喜んでしまったのです。
そこで、私が「それでは弘法大師さんが来て下さったのは
どういうことですか」と尋ねましたら、
その方の腰巾着のようについて歩いていたKという方があって、
もう五、六年前からその方は離れているのですが、
「K先生はお大師様の生まれ変わりです。
だから、あなたをここに導く為にK先生の霊が
導きにいっていたのです」と言われたというのです。