恩師のご著書「講演集」より
講演集、 三
お話会での不思議な体験
先きの続き・・・
白いはずの頭は自然といいますか、二度三度と意識して見ていますと、
額の上から自然に黒い髪になり、そして頬が髭になり黒くなって、
全く別人に変わってしまいます。
どこの国のお方か、日本人でないのは分かるけれども、
不思議で不思議でたまりません。
先生の過去世の方でしょうか、と話してみました。
もしかして、他の方にもそんなふうに見えなかったかしらと思ったりして、
聞いてみたい気がして、数日後、長尾先生をお訪ねしたところ、
先生の所に私が見た方の写真が飾ってありました。
私は思わず息をのんで見入ってしまいました。
私はいつか、ここで、この写真を見ていたのだろうか、
それが講演中に重なってきたのだろか、そんな記憶はないけれども、
思わず先生に、『いつからここにこの写真はあるのですか』と尋ねると、
『或るお方が昨日持って来てくれました』とのこと。
やはり、私は見ていなかった、
私はこの写真の方を二十二日のお話会で見たのです。―――」