浄心庵・長尾弘先生「垂訓」

恩師の歌集「愛」より

父母に大恩受けし我なるに
報いきれなき我が身悲しも

「垂訓」

2023-07-28 00:32:01 | 浄心庵 長尾弘先生垂訓
 
 恩師のご著書「講演集」より


              講演、四

          えびす詣でと、大黒様

示し申す神こそ、まことの神です。
このまことの神を信じたらいいのです。
日本にはいろいろ八百万の神がおられますけれども、
そういう神々を、初詣でと
いってお参りするのも、悪くはないでしょう。
しかし、ほんとうの神様はただお一人であるということを、
しっかり知ることです。

大阪のえびす様には、正月三日間のお賽銭が何億円と集まるそうですね。
これは、「えびすさんへ参って福をもらってこようか」と言って、
皆さんがお参りして、賽銭を上げて、何か食べて、電車賃を使って、
帰ってくるのです。
帰ってきますと、一万円持っていったとして、
その内のいくらかが減っています。
これは、福をもらいにいっているのではなくて、
福を失いにいっているのです。

福をもらったのは誰かというと、
僅か三日間でたくさんの福をもらわれたえびすさんです。
えびすさんはホクホクです。
そして、福をもらいにいったはずの人は全部福を失っています。
これが現実ですね。

もし一万円持っていった人が、家に帰ってきて財布を開けると、
「あら、一万五千円になっている」というのでしたら、
五千円の福をもらってきたことになりますが、
そんなうまいわけにはいきません。
大黒さんも福の神で、あの打ち出の小槌を振ったら、福が出て来る、
小判が出て来るといいますが、あれは真っ赤な嘘です。


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