恩師のご著書「講演集」より
講演、四
調和された心、安らぎの心は「光」である
先の続き・・・
私はもう花が落ちないかな、枝が折れないないかなと思って、
ハラハラして見ておりましたが、
ご本人はそんなことには全く気が付きません。
やっと書類が出来あがりまして、
「判こを下さい」と言って、書類に判を押した時、
初めて、自らの意識に返られたのですね。
「ありゃー、綺麗な花が咲いていますね」とおっしゃたのです。
「あなた、今までこの花が見えなかったのですか」
とたずねますと、
「全然見えませんでした」と言われるのです。
すばらしい花の中にあっても、
その花さえ見ることができないことがあります。
これは現実にあったことです。
なるほど、心ここにあらざれば、
目にしても見ることができません。