恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第四章 「思い変え」こそ幸せの扉を開ける鍵
◆人の愚行によって自分の心の平安を失った時、
その人よりも自分が愚かとなる◆
先の続き・・・
まして自分に非がないのに相手から喧嘩を仕掛けられて、
それに心を動揺させたら丸損になります。
提婆達多とまったく同じような人が私にもありました。
私を目の敵にし、なんとかして評判を落とそうと、
卑劣にもまったく事実無根のありと
あらゆる悪意を尽くした作り事を十年間言いふらしてくれました。
私もただの凡夫ですから、
弁明や抗議の一つもしたくなった時もありましたが、
いっさい捨て置くことにしました。
今から三年前、その人は全身マヒで口も聞けず、手足も動かず、
意識だけはハッキリしている生き地獄の中で
死さえゆるされずに生きているようです。
近づく人もなく、やせ衰えて見る影もない
哀れな姿だということです。
自らの行為を反省され、神の愛し子として
目覚められることを祈るばかりです。
先程は五蘊の説明をしましたが、
人間には肉体を持ったがために避けられない困難や苦悩
がついて回ります。「色受想」までの段階で生んだ迷いを、
そのまま「行」すなわち行為にもたらしてしまう
また罪をつくり、苦しみの原因となります。