恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第五章 心の曇りをとるための反省
なぜ毎日の反省が必要なのか
先の続き・・・
言ってみれば、雑草がはびこるようにどんどん心の中に
煩わしい思いが増殖していくのです。
たとえ、表面の意識からは忘れられたと思っても、
潜在意識の中でまだ生き続けていれば、
また何かの縁にふれて、表面の意識に顔を出してくることになります。
そこで、早いうちに根絶やしにするつもりで
草取りをする必要が出て来るわけです。
想念の法則によって、自分の発した思いは自分に返ってきて、
自分の運命を形づくりますから、
自らの人生をよくしたければ、
自らの発する想念に責任を持たなくてはなりません。
一例をあげると、反省するのにいい時間は寝る前です。
寝る前の最後の思考が、次の朝起きた際の最初の思考として
蘇ってくることはやってみればわかります。
死ぬ際でも同じことです。
どんな思いを持って死ぬかは重要です。
寝ている間も心の活動は続いています。
常に眠っている間中まったく夢も見ないで
安らかな状態であるというのは、ニルヴァーナ
つまり涅槃に達した方に近い心ともいえるでしょう。
とにかく寝る前に自らの心を顧みて、
安らかな心で眠りに入るのはいいことです。
夜寝る前に、今日一日の生活はどうであったかをふりかえり、
苦しみの原因である心の作用、
そして喜びの原因となる心の在り方に関する
何十項目かについて調べていくのです。
◆今日一日、腹を立てることはなかったか
◆愚痴を言わなかったか
◆人を謗らなかったか
◆要らぬ不安恐怖に振り回されなかったか
◆両親の恩を感じ、その恩に対して万分の一でもお返しができたか
◆人々に心から慈悲を愛を与えたか
◆明日に我が身に死が訪れようとも、後悔のない一日を過ごせたか
◆明日に家族の誰かに死が訪れても、後悔のないように接することができたか
このように一つ一つ点検していきます。
もし何か反するものがあれば、
「明日の生活に繰り返さないようにします。
神様、どうぞ私をお導きください。
明日からの生活を正してまいります」と誓って悔い改めることです。