恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第五章 心の曇りをとるための反省
反省してはじめてわからせていただいた母親の愛
先の続き・・・
突然の電話からの私のただならぬ声を耳にして、
「お前、頭は大丈夫か。頭がどうかなったのと違うか」
と気遣ってくれるのです。
「僕は幼い頃から親不孝ばかりしてきました。
どうか赦してください」と言うと、「頭は大丈夫か」
と尋ねられたのです。
「私の言っていることは頭がおかしいように聞こえますか」
と聞くと、「いや、別におかしゅうはないけどな、
いい年をしてそんなに泣くな」と言われました。
子は親の心配をありがた迷惑に感じたりして、
親の生きている間はなかなか親の愛の
本当のありがたみはわからないものですが、
まことに親というのは、
子の身に何か一つでもあれは心配してくださいます。
取越し苦労という面はあったとしても、
そこまでこまやかに愛を注いでくださるのは
この世では親だけです。