生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

八ヶ岳南麓と世田谷の24節季72候(37) 標高1130mでのブルーベリーの収穫(その1) 

2024年07月31日 12時28分20秒 | 八ヶ岳南麓と世田谷の24節季72候
標高1130mでのブルーベリーの収穫(その1)

 標高1130mの我が家(一紀荘)では、建築当初の2000年に外房の千倉から、ブルーベリーの苗を二本移植した。千倉の畑に生えていた木から、隣の畑に芽生えが出てしまったので、それを移すことにしたのだった。
 千倉のブルーベリーは、当時20年近く経った老木で、実の付きは余り良くなかったと記憶している。若木を育てたいのだが、場所がない。当時は、狭い畑で色々な野菜を作る方が面白かった。野菜の他にも、妹は、綿花を栽培して、織物用の糸をつくっていた。草木染めにするためだった。
 
 移植に当たっては、実用書に従って、きっちりと土壌の酸性化をおこなった。また、多分レッドアイ系と思い、地元の植木屋でハイブッシュ系の苗を2本買って、一緒に植えることにした。結果的には、これが大成功で、先ずは収穫時期が7月から10月まで続くことになる。とにかく、木が大きくなると、半日では収穫できないので、実る時期がずれるのは有り難い。

 既に25年が経った今でも、最初の木は最大の収穫量を誇っている。周りには、子供と孫の木が育っている。主だった木でも10本ほどになるが、小さな孫の木の数は数えていない。最近は、芽生えを抜いてしまう方が多い。残した孫の木の収穫量は、まだ100グラムに満たない。
しかし、過去に毎年周囲に生える新しい木を根分けして、ご近所にあげた木の収穫量は、これにも及ばない。覚えているだけでも5件なのだが、成功例は東京の烏山まで持ってきた1本だけのようだ。やはり、土壌の改良が不完全だったのではないかと思っている。

 去年の収穫量は、全部で12.5kg。最近は生食に飽きて、もっぱらジャム造りになっている。昨年は45瓶つくったが、これでは少し少ない。毎年、配るお宅が増えるし、一紀荘への訪問者には、お土産に渡すことにしているので、自家消費分が、翌年の収穫期まで持たない結果になっている。



 ところで、実際に実った数は、この1.5倍位あるのではないだろうか。第一は、不在中に実りすぎて落果する分だ。最盛期には2週間も留守にすると、地面にびっしりと落ちてしまっている。何度か、知り合いに収穫を頼んだこともあったが、やはり毎回では気が引ける。
 第2は、鳥の餌だ。しかし、これは意外に少ない。一時期網をかけた時期があったが、それは数年で止めた。小海線の下には、多くの農家でブルーベリーが栽培されているのだが、どこも立派な網で囲っている。何故なのだろうか。
年によっては、スズメバチの活動が活発で、朝から夕刻の暗くなるまで、数匹のスズメバチがうろついていることがある。そうすると、収穫はおぼつかない。しかし、網を張っていても、その中にスズメバチが入ってしまったら、これでは、その日の収穫は諦めなくてはならない。
 第3は、10月以降も実はなるのだが、小さくて味も落ちるので、そのままにしておく。



 先日あることに気づいた。野鳥には、木の実を好む種類と、虫を好む種類があるようで、ブルーベリーを突っつく野鳥は極端に少ない。見ていると、近くのジュンベリーの木には、朝晩必ず数匹が訪れる。勝手に想像をすると、実の中に種がある実を好んで食べるように思えてくる。つまり、ダ―ウインの進化論の拡張解釈をすれば、種は小鳥に運ばれなくてはならないので、小鳥が好む味の実の子孫だけが、他所での繁殖が期待される。
 一方で、ブルーベリーのように、種なしで、根を伸ばして、その先で子孫を増やすタイプは、実を小鳥に食べられない方が良い。むしろ、近くで食べて、糞尿という肥料を残してくれる小動物に食べてもらうと好都合だ。烏山の我が家の庭でも、金柑と枇杷は鳥が突っつくのだが、ブラックベリーやラズベリーを突っつく小鳥はいない。


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