『ヴィオラかあさん 私を育てた破天荒な母・リョウコ』 ヤマザキマリ 文藝春秋
「リョウコ」とは、漫画家・ヤマザキマリの今年で86歳になる「規格外」な母親のこと。 昭和35年、リョウコが27歳の時、それまで勤めていた会計事務所を勝手に辞め、新設された札幌交響楽団で 音楽をやるため、半ば勘当状態で家を飛び出した。 新天地・北海道で理解者となる男性と出会い結婚するものの早逝され、 シングルマザーとしてふたりの幼い娘を抱えることとなる。 戦後、まだまだ女性が仕事を持つのが難しかった時代。 ヴィオラの演奏家という職業を選び、家族を守るために、大好きな音楽を演奏するために、 リョウコが選んだ道は平坦ではなかった。鼻息粗く自分の選んだ道を邁進し、 ボーダレスな家庭の中で子供を育てあげた破天荒・母リョウコの人生を、娘マリが語る。
いやあ、たくましい。お嬢様が勘当同然に家出をし、誰も知る人のいない土地で音楽家になる。シングルマザーなので一生懸命働かないといけないのはわかるが、現代ではネグレクトと言われるだろう。また、今だったら女の子が危険な目にあっているかもしれない。いい時代に育ったことだ。
とにかく、小気味よいリョウコである。偏見もなく、虚勢を張ることもなく人生を楽しむリョウコ。なかなかマネはできないが、その生き方は爽快。
「リョウコ」とは、漫画家・ヤマザキマリの今年で86歳になる「規格外」な母親のこと。 昭和35年、リョウコが27歳の時、それまで勤めていた会計事務所を勝手に辞め、新設された札幌交響楽団で 音楽をやるため、半ば勘当状態で家を飛び出した。 新天地・北海道で理解者となる男性と出会い結婚するものの早逝され、 シングルマザーとしてふたりの幼い娘を抱えることとなる。 戦後、まだまだ女性が仕事を持つのが難しかった時代。 ヴィオラの演奏家という職業を選び、家族を守るために、大好きな音楽を演奏するために、 リョウコが選んだ道は平坦ではなかった。鼻息粗く自分の選んだ道を邁進し、 ボーダレスな家庭の中で子供を育てあげた破天荒・母リョウコの人生を、娘マリが語る。
いやあ、たくましい。お嬢様が勘当同然に家出をし、誰も知る人のいない土地で音楽家になる。シングルマザーなので一生懸命働かないといけないのはわかるが、現代ではネグレクトと言われるだろう。また、今だったら女の子が危険な目にあっているかもしれない。いい時代に育ったことだ。
とにかく、小気味よいリョウコである。偏見もなく、虚勢を張ることもなく人生を楽しむリョウコ。なかなかマネはできないが、その生き方は爽快。