ささやかな幸せ

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「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」

2019-11-29 22:49:28 | 美術鑑賞
 終わってしまったけれども、メモとして残しておこう。

佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美 2019年10月12日~11月24日 京都国立博物館
 佐竹本三十六歌仙絵巻が売りに出されるが、高価なため買い手がつかず、海外流出の危機に。益田鈍翁ら財界人・茶人らは絵巻を一歌仙ずつ分割し、共同購入することにする。どの歌仙絵にするかはくじ引きで決められた。1919年に分割され、それぞれの所有者に秘蔵された歌仙絵が、分割から100年を経て断簡37件のうち31件が一堂に会する。


下 小大君 色が鮮やか。きれい。
上 藤原元真 ハンサム。

●手鑑「藻塩草」 国宝。字が美しい。
●三十六人家集 国宝。料紙が美しい。
●籤取花入 佐竹本断巻式に用いた籤取を花入れに仕立てたもの。下からのぞくと籤取の穴が見える
●文琳茶入 銘若草 リンゴのようにぷっくりとした茶入れ。仕覆を3つももっている。

 以下、重要文化財の佐竹本三十六歌仙絵。久しぶりに邂逅した歌人たちがうれしそうにも見える不思議な感覚。とにかく、歌から想像して表装を凝らしたのがすばらしく、大事にされていたのだなと感じる。しかし、一つの家にずっと大切にされていたものもあれば、流々したものもあり、人生や運命を考えてしまった。
●藤原兼輔 表装の天地が一見無地のようだが、よく見ると獅子のような模様。親の子を思う心を詠んだ歌から獅子の子落としの連想したのかな?
●坂上是則 「み吉野の山の白雪」と詠んでいるからか、室町時代の鹿の遊ぶ雪山の絵の表装
●紀貫之 扇を散らした表装が見事。能装束らしい。
●紀友則 「佐保の川原の川霧に」と詠んでいるから、川の水を思わせる青の表装がきれい
●源順 マーブリングの表装が目をひく。「水の面に照る月なみを」と詠んでいるから、水面をマーブリングの表装にしているのだろう。

コメント
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