『かわいい夫』 山崎ナオコーラ 夏葉社
日々の暮らし。父との死別。流産。ふたたびの妊娠。さまざまな出来事をとおして、浮かび上がってくる、あたらしい結婚の形。変化していく、作家のこころ。
山崎ナオコーラ。なんか、なめた名前だなと思って、この作者の本は読んだことがなかった。しかし、読んでファンになった。珠玉のエッセイ集だ。短い中にキラリとひかる一文があるのだ。
夫が妻のことを悪く言うと「ひどい」と周りの人から眉をひそめられるのに妻の方だけ許されるのは変だ。(中略)私は「愛夫家」だ。夫をこれからもかわいがる。→言い切るこの潔さ!夫をけなすことは多いが、「愛している」と公言することは少ないものな。
毎晩寝る前に詩の朗読をすることになっている。→なんて、素敵な習慣。
私は昔、結婚というのは、自分にぴったりの世界で唯一の人を探し出してするものだと思っていた。(中略)たまたまそばにいる人を、自分がどこまで愛せるかだ。→結婚って、そういうものだよなあ。
顔がわるいことに苦しんでいるのではない。顔を理由に排除されたり下に見られることに苦しんでいるのだ。→作者は「ぶす」ということで ひどいバッシングを受けたらしい。「ぶすのくせに」が問題なのだ。問題のありかを明確に示したことで、私の中で何かがストンと落ちた気がする。
昔の作家のエッセイを読んでいると、自分の家に名前を付けているのをよく見かける。→例として谷崎潤一郎の倚松庵が出ていた。近くなのに行ったことがない。今度行ってみよう。そして、夫とうちの家にもニックネームをつけようと話した。特徴がない、マンションの一室・・・。「普通の家」「中の上くらいの家」悲しい。語彙も発想もない。我が家のニックネームはゆっくり考えよう。
日々の暮らし。父との死別。流産。ふたたびの妊娠。さまざまな出来事をとおして、浮かび上がってくる、あたらしい結婚の形。変化していく、作家のこころ。
山崎ナオコーラ。なんか、なめた名前だなと思って、この作者の本は読んだことがなかった。しかし、読んでファンになった。珠玉のエッセイ集だ。短い中にキラリとひかる一文があるのだ。
夫が妻のことを悪く言うと「ひどい」と周りの人から眉をひそめられるのに妻の方だけ許されるのは変だ。(中略)私は「愛夫家」だ。夫をこれからもかわいがる。→言い切るこの潔さ!夫をけなすことは多いが、「愛している」と公言することは少ないものな。
毎晩寝る前に詩の朗読をすることになっている。→なんて、素敵な習慣。
私は昔、結婚というのは、自分にぴったりの世界で唯一の人を探し出してするものだと思っていた。(中略)たまたまそばにいる人を、自分がどこまで愛せるかだ。→結婚って、そういうものだよなあ。
顔がわるいことに苦しんでいるのではない。顔を理由に排除されたり下に見られることに苦しんでいるのだ。→作者は「ぶす」ということで ひどいバッシングを受けたらしい。「ぶすのくせに」が問題なのだ。問題のありかを明確に示したことで、私の中で何かがストンと落ちた気がする。
昔の作家のエッセイを読んでいると、自分の家に名前を付けているのをよく見かける。→例として谷崎潤一郎の倚松庵が出ていた。近くなのに行ったことがない。今度行ってみよう。そして、夫とうちの家にもニックネームをつけようと話した。特徴がない、マンションの一室・・・。「普通の家」「中の上くらいの家」悲しい。語彙も発想もない。我が家のニックネームはゆっくり考えよう。