『父を撃った12の銃弾』 ハンナ・ティンティ 松本剛史訳 文藝春秋
12歳の少女ルーは、父とともに亡き母の故郷に移り住んだ。それまでは父とふたり、各地を転々としながら暮らしてきたが、娘に真っ当な暮らしをさせようと、父ホーリーは漁師として働くことを決めたのだ。しかし母方の祖母は父娘に会おうとしない。母はなぜ死んだのか。自分が生まれる前、両親はどんなふうに生きてきたのか。父の身体に刻まれた弾傷はどうしてできたのか。真相は彼女が考える以上に重く、その因縁が父娘に忍び寄りつつあった……。
娘ルーの現在の物語と父ホーリーの銃弾の痕にまつわる過去の物語が交互に語られる。その中で母の死の謎が描かれ、ルーの成長物語が語られる。ルーがチャーミング。
とにかく、いろんなものを詰め込んだ物語。ルーの恋、氷河の崩落、母と父の出会い、母の死の真相、化かし合うような銃撃戦、幼いルーとのハロウィン。ホーリーの話は、これでもかと銃と血ばかりが出てくるが、そこまで嫌な感じが出ないのが不思議な気がする。
12歳の少女ルーは、父とともに亡き母の故郷に移り住んだ。それまでは父とふたり、各地を転々としながら暮らしてきたが、娘に真っ当な暮らしをさせようと、父ホーリーは漁師として働くことを決めたのだ。しかし母方の祖母は父娘に会おうとしない。母はなぜ死んだのか。自分が生まれる前、両親はどんなふうに生きてきたのか。父の身体に刻まれた弾傷はどうしてできたのか。真相は彼女が考える以上に重く、その因縁が父娘に忍び寄りつつあった……。
娘ルーの現在の物語と父ホーリーの銃弾の痕にまつわる過去の物語が交互に語られる。その中で母の死の謎が描かれ、ルーの成長物語が語られる。ルーがチャーミング。
とにかく、いろんなものを詰め込んだ物語。ルーの恋、氷河の崩落、母と父の出会い、母の死の真相、化かし合うような銃撃戦、幼いルーとのハロウィン。ホーリーの話は、これでもかと銃と血ばかりが出てくるが、そこまで嫌な感じが出ないのが不思議な気がする。