『九日間の女王さま』 カーリン・ブラッドフォード作 石井美樹子訳 すぐ書房
ジェーンは高い教養を身につけた聡明で美しい少女。本を読むのが好きという内省的な少女が、ある日突然野心と権力欲の渦巻く陰謀にまきこまれ、王位につかされ、たった九日間で王冠を奪われ、断頭台の露となり…。運命に翻ろうされたジェーンの話。
児童書。最後は「怖い絵展」の目玉「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を頭に浮かべながら読んだ。ヘンリー8世、少年王エドワード、ジェーン、血のメアリ、エリザベス1世の順番で王位に就くが、私の持っている世界史の本ではジェーンの記載はなく、エドワードの次はメアリになっている。勉強が好きなジェーンは、大人たち(それは野心家の両親もあてはまる)によって思いもかけずに王位につくことになる。しかし、ここから、ジェーンは急激に成長し、女王としての風格を持つ。凛とした、品位のあるジェーンの姿は、自分を担ぎ上げ、メアリが女王になると保身や命乞いにジタバタする大人たちとなんと対照的なことだろう。たまたま手に取った本だったが、文章も読みやすく、格調高くジェーンを描いており、よかった。
ジェーンは高い教養を身につけた聡明で美しい少女。本を読むのが好きという内省的な少女が、ある日突然野心と権力欲の渦巻く陰謀にまきこまれ、王位につかされ、たった九日間で王冠を奪われ、断頭台の露となり…。運命に翻ろうされたジェーンの話。
児童書。最後は「怖い絵展」の目玉「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を頭に浮かべながら読んだ。ヘンリー8世、少年王エドワード、ジェーン、血のメアリ、エリザベス1世の順番で王位に就くが、私の持っている世界史の本ではジェーンの記載はなく、エドワードの次はメアリになっている。勉強が好きなジェーンは、大人たち(それは野心家の両親もあてはまる)によって思いもかけずに王位につくことになる。しかし、ここから、ジェーンは急激に成長し、女王としての風格を持つ。凛とした、品位のあるジェーンの姿は、自分を担ぎ上げ、メアリが女王になると保身や命乞いにジタバタする大人たちとなんと対照的なことだろう。たまたま手に取った本だったが、文章も読みやすく、格調高くジェーンを描いており、よかった。
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