ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『うそつきうそつき』

2016-04-27 20:25:58 | 
 顔にあるほくろが盛り上がって大きくなってきた。気になって皮膚科へ行く。そうしたら、単なるイボだった。液体窒素で焼いてもらう。「液体窒素で焼くと痛い」と聞いていたが、我慢できない痛さではなかった。しかし、焼いた後がチリチリとする。でも、悪いものではなくてよかった。
 皮膚科は、とても混んでいて、2時間待った。読みかけの単行本を持って行って正解。読み終えた。

『うそつき、うそつき』 清水杜氏彦 早川書房
 国民管理のため首輪型嘘発見器の着用が義務付けられた世界。ウソをつくと首輪は赤く光り、首輪を無理にはずそうとすると首輪は破壊工作と認知しワイヤーで首を絞め上げる。さらに一定期間ごとに「まごころ保全センター」に行き、バッテリーを交換しなければらならいのだ。非合法の首輪除去技術を持つ少年フラノは、様々な事情を抱えた人々の依頼をうけて首輪はずすことで日銭をかせいでいた。
 第5回アガサ・クリスティー賞受賞作。
 子供が「わたしのこと好き」と聞いて「好き」と答えても、ウソだったら首輪が赤く光るという。(本人には首輪の色が見えない)嘘発見器装着という設定のおもしろさにグイグイと引き込まれた。病院で「先生、大丈夫でしょうか?」と聞いて先生が「大丈夫ですよ」と言っても首輪が赤く光っていたらと思うと・・・怖い世界だ。
 前半はフラノと様々な人の出会いが描かれるが、後半は首輪の謎に迫る。後半は話がこんがらかって、何がウソで、誰がウソをついているのかわからなくなる。そして、フラノとフラノが秘かに恋するサクラノの最後の場面はせつない。エピローグも独特の情感がある。私はおもしろかった。
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