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『富豪刑事』シリーズ '05~'06

2019-05-22 00:00:15 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2005年の冬シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜9時枠で全10話が放映された、筒井康隆 原作、テレビ朝日&東宝の制作によるコメディータッチの刑事ドラマ。

翌'06年には朝日放送&テレビ朝日の制作による続編『富豪刑事デラックス』全10話が金曜夜9時枠で放映されました。

大富豪の孫娘=神戸美和子(深田恭子)が刑事となって、カネの力だけで事件を解決していきますw

と言っても買収みたいな小賢しい手を使うんじゃなくて、例えば第1シリーズ第1話では5億円を強奪した犯人を炙り出すため、2人の容疑者に思いっきり贅沢を味わわせ、隠し持った現金を使いたくなるように仕向けます。

そういった戦略を実行すべく、わざわざ新しい会社を設立したり、世界中のセレブをパーティーに招いたり等、とにかく豪快にカネを使いまくりますw

もちろん署へは運転手付きのリムジンで通い、遅刻しそうな時は自家用ヘリを飛ばしますw

おまけに「たった5億円ぽっちの為に犯罪を犯すなんて……」とか真顔で言うもんだから、同僚たち全員から嫌われるんだけどw、本人は全く気にしてない。っていうか気づいてないw もちろん、湯水のように使われるカネは彼女自身が稼いだものではなく、全て祖父=喜久右衛門(夏八木 勲)の財産w

喜久右衛門は数々の悪業によって富を築いたことを心から悔やんでおり、溺愛する孫娘が正義の為に財産を使い果たしてくれる事を望んでるのに、捜査の為に設立した会社が莫大な利益を上げてしまう等、結局いつも金儲けしてしまって落胆する日々w

そんな無茶苦茶な背景を持つ主人公に実在感をもたらし、なおかつ視聴者に嫌われないキャラとして成立させられる役者は、深田恭子さんをおいて他にいません。まさにハマリ役!

とは言え、本放映当時はあまりにバカバカし過ぎてw、私は無視してました。それが今あらためて観るとめっぽう面白い。それは多分、最近の刑事ドラマがあまりにリアリティーに縛られ過ぎて、どんどんつまらなくなってるから。

もちろんリアルなドラマ創り自体が悪いんじゃなくて、どれもこれも似たような世界観になっちゃうのがつまんない。一方で本作や『ケータイ刑事』『デカワンコ』みたいにぶっ飛んだ作品が無いと、リアルな作品も輝きません。

特に私は、現実の警察にどれだけ近いか?なんていうリアリズムなどクソ食らえって思ってますから、無茶苦茶な設定こそ大歓迎です。もちろん、その有り得ないウソを有り得るように見せる為の工夫、そういう意味でのリアリティーは必要不可欠なんだけど。

この『富豪刑事』のリアリティーは、やっぱり深田恭子さんの存在に尽きます。深キョンあってこその富豪刑事。原作の主人公は男性なんだけど、思いきって女性に変えたのは大正解だと思います。

ほか、焼畑警察署捜査課の課長に山下真司、署長に西岡徳馬、刑事たちに寺島 進、升 毅、相島一之、鈴木一真、載寧龍二、交通課婦警に野波麻帆、中山 恵、神戸家の秘書に市毛良枝、運転手に虎牙光揮、といったレギュラーキャスト陣。第1シリーズ最終回には謎の大物政治家として原作者=筒井康隆さんも登場。

山下真司さんは、本作における鎌倉課長の役で、他局の番組『ケータイ刑事/銭形 零』にも(五代刑事役と2役で)登場されてますw そういうお遊びが出来るキャパシティーの広さも、ぶっ飛んだドラマの利点ですよね。

こういう思いきった設定、振りきった笑いの刑事ドラマを、そろそろまた観たいもんです。

なお、2005年は夏シーズンにテレビ朝日系列の水曜夜9時枠にて、東映制作、柴田恭兵・寺尾 聰・石原良純w・大塚寧々・貫地谷しほり・生田斗真らの出演による人情路線『刑事部屋/六本木おかしな捜査班』全9話も放映されてました。
 
 

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