









2006年の冬シーズンにフジテレビ系列の火曜夜10時枠で放映された、全11回の刑事ドラマ。原作は秦 建日子さんの『推理小説(刑事・雪平夏見シリーズ)』で、好評につきスペシャルドラマが1本、劇場版が3本、さらに北乃きい主演によるスピンオフも3本制作されました。
警視庁刑事部で「無駄に美人」と云われる敏腕警部補=雪平夏見(篠原涼子)が、「アンフェアにはアンフェアを」をモットーにダーティーな手を使いまくり、狡猾な連続殺人鬼と激闘を繰り広げる、痛快無比な娯楽アクション活劇!
……と、いうような内容だったら、私はこのシリーズの大ファンになってたかも知れません。
だけど残念ながら、拳銃は使うけどアクションと呼べるアクションは見られず、ひたすら謎解きと裏切り者当てゲームに終始する、やたらウェットな会話劇になってしまいました。
大酒呑みのガサツな性格で、夜は全裸で寝るなど、雪平夏見のキャラ設定はすこぶる魅力的なんですよね。相棒となる新米刑事=安藤(瑛太)との姉弟チックな掛け合いも楽しいし、是非とも痛快アクション路線の『アンフェア』を私は観たかったです。
その、可愛かった相棒の安藤が実は真犯人で、しかも雪平への復讐がその動機だったという、衝撃の結末も実にウェットなものでした。
ずっと観て来た視聴者にとって最もインパクトある締めくくりで、巧みにその伏線も張られてたみたいだし、自分の好みではないにせよ、このドラマがウケた理由は理解出来ます。
それだけに、スペシャルドラマや劇場版でシリーズが延々と続いちゃった事も、私は残念に思ってます。このTVシリーズ最終回のインパクトを超えられるワケが無くて、何をやっても蛇足になっちゃうのは目に見えてますから。
……とまぁ、私から見れば残念な事ばかりの『アンフェア』ですが、女優・篠原涼子のセクシーな魅力を存分に引き出し、まだ新人だった瑛太くんを重要な役に起用してスターにした功績は、素晴らしいと言うほかありません。だからこそ、真にハードボイルドなアクションヒロイン・雪平夏見を、私は見たかったです。
TVシリーズは篠原さんと瑛太くんの他、香川照之、阿部サダヲ、濱田マリ、志賀廣太郎、寺島 進、加藤雅也、西島秀俊、木村多江etc…といったレギュラーキャスト陣。
さらにスペシャル、スピンオフ、劇場版で江口洋介、大倉孝二、椎名桔平、成宮寛貴、山本耕史、佐藤浩市、高嶋政伸、山田孝之、大森南朋、永山絢斗etc…といったキャスト陣も加わってます。
私は全部観てきたワケじゃないけど、ほとんどの登場人物が裏切り者で、全員もれなく死んでいったような印象がありますw
良くも悪くもゲーム世代のスタッフたちが創った、如何にもゲーム感覚の警察ドラマです。
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