HISTORYの記事に書いた通り、2011年の『デカワンコ』『ジウ/警視庁特殊犯捜査係』に続く、多部未華子さん主演による第三の刑事ドラマとして大いに期待した『ドS刑事』ですが、そのぶん大いにスベる結果となりました。
ここでは放映当時のレビュー記事をそのままコピペします。絶対に面白くなると信じてた番組が大スベりしてる現実を受け止められず、なんとか理屈をつけて「これは素晴らしいドラマ」だと言い張るハリソン君の健気さを、どうか笑ってやって下さい。
全10話のレビューを2回に分けてアップしますので、かなりの長文になっちゃいますが、ヒット作ではなく失敗作をこれほど細かくレポートした記事は珍しいかも知れず、それなりに読む価値は無くも無いと、思わなくもありませんw
番組を観ていた方にはちょっと懐かしさも感じて頂けるかと思います。
#01(2015.4.11.OA/ゲスト=波岡一喜、丸若薫、久野静香アナウンサーほか)
期待を裏切らない面白さでした。やっばり『デカワンコ』級のインパクトは無いんだけど、多部未華子さんのまた新たな一面が見られる点でファン必見のドラマです。
刑事ドラマとしては正直なところ平凡な内容だと思いますが、多部ちゃんの演技によって唯一無二の世界観が生まれてます。それは『デカワンコ』にも言えた事だけど、今回はますます多部ちゃんの独壇場になってるように感じました。
とにかく表情豊かで、よく走りよく転ぶ「動」のキャラクターだったワンコ=花森一子とは対照的に、今回のドS刑事=黒井マヤはほとんど表情が変わらないし身体も動かさない「静」のキャラクターです。
犯人との立ち回りでも相棒……っていうか下僕の代官山刑事(大倉忠義)を「ファイト(戦え)」の一言でこき使い、自分は最後の最後に鞭を一振りするだけなんだけど、そのアクションに際してすら能面みたいに表情が動かないw
だけど多部ちゃんの場合、無表情の向こうにキャラクターの感情が透けて見えるんですよね!
代官山や犯人が苦悶してる姿を見る、その冷たい瞳の奥にハッキリと悦楽の表情が見えるワケですw 分かり易く笑みを浮かべる時もあるけど、むしろ表情が動かない時の方が気持ち良さそうですw
表情の多彩さが武器と見られがちな多部ちゃんだけど、その武器を封印してもクオリティーは全く変わらないんですよね。もちろん、台詞でカバーする必要も全く無い。
古くからの多部ちゃんファンには、彼女が無口な女子高生を演じた連ドラ『鹿男あをによし』をこよなく愛する人が多いんだけど、それはストーリーの面白さもさる事ながら、多部ちゃんの無表情演技に魅せられてる部分も大きかったんじゃないでしょうか?
まだタベリストとして初心者だった私は、表情豊かな多部ちゃんの方が絶対イイ!ってな理由で『鹿男~』をそれほど評価してなかったんだけど、未熟でしたねw
今回の『ドS刑事』で、多部ちゃんの無表情演技に眼が釘づけになりました。むしろ、そういう芝居でこそ多部ちゃんの底力が発揮される事がよく解りました。
いや、表情だけじゃなく、例えば代官山に指示を送る時に軽く指を差す仕草とか、そんな最小限のアクションからも様々な感情が伝わって来て、いちいち笑えるんですよねw
私は『ヤスコとケンジ』『GM/踊れドクター』で多部ちゃんと共演した大倉忠義くんを「大根(乳首)」呼ばわりしましたが、もしかすると「あの時の大倉くんはクールな役柄で、わざとポーカーフェイスで演技してただけなのに!」って、怒ってるファンの方もおられるかも知れません。
そんな方にこそ、この『ドS刑事』における多部ちゃんの無表情演技に注目して頂きたいです。同じポーカーフェイスでも、その奥から何の感情も伝わって来なかった大倉くんとは雲泥の差ですから。
でも今回の大倉くんは表情豊かな役柄を得て、とても良い味を出されてると思います。駄目キャラでこそ輝く役者さんっていますもんね。
黒井マヤと代官様、良いコンビになりそうです。
~今週のツボ~
☆冒頭の立てこもり犯人
美少女フィギュアを買い損ねたオタク青年というおバカな設定で、このドラマの方向性を即座に認知させる素晴らしい脚本だと思いました。
犯人を演じた波岡一喜さんは、かつて私が脚本家として参加した特撮ヒーロー番組に、悪役から正義側に転身するヒーロー役でレギュラー出演されてました。私は彼の登場編を担当し、撮影見学に行った際に挨拶を交わした事があります。
その後、映画『パッチギ!』等で頭角を表し、様々な作品でお見かけするようになりました。そういうのって嬉しいもんだし、多部ちゃんとの共演となれば尚更です。
☆萌えキャラ
美少女フィギュアの声を吹き替える、黒井マヤのアニメ声に萌えましたw あんな甘ったるい多部ちゃんの台詞って、なかなかレアじゃないでしょうか?
☆言葉責め
その直後にフィギュアを窓から投げ捨て、ドSキャラを初披露する黒井マヤ巡査部長。鞭はせいぜい犯人の凶器を奪うのに使うだけで、マヤのプレイはもっぱら言葉責めのようです。
事前に相手の過去を調べ上げ、美しい思い出の裏に隠されたどす黒い真実を突きつけ、どん底に突き落とす。例えば学生時代に渡したラブレターに感激してくれた彼女は、それを密かにお寺で焼いてたとか、色んな同僚から食事に誘われるのは実は罰ゲームだったとかw
それで相手の戦意を喪失させ、逮捕した後で笑いながらこう言うのです。
「そんなこと私に分かるワケないじゃない。バッカじゃないの?」
☆横顔の美しさ
多部ちゃんはナチュラル・メイクの方が絶対イイ!って思ってたけど、キツめメイクの黒井マヤ、特に横顔の美しさにはウットリしちゃいます。いやホント、セクシーです。
☆反復
容疑者の部屋を調べるのに、ソファーやベッドを意味も無く代官山に移動させるドS刑事。
「それはこっちに」
「えっ?」
「それはこっちに」
全く同じトーンで反復する、多部ちゃんの台詞回しが本当にドSで笑えますw メイキング映像でもスタッフに大ウケでしたね。逮捕シーンにおける「ファイト」も同様。
☆揺れるオッパイ
足早に歩く黒井マヤを正面から捉えたショットで、珍しく多部ちゃんの胸が揺れてましたw
☆女装
ジャニーズに女装させるのは『デカワンコ』以来のお約束になるんでしょうか?w 手越祐也くんより大倉くんの方が似合ってますよね。
そんなワケで、また来週が楽しみです。日本テレビ系列、土曜夜9時放映です。
#02(2015.4.18./ゲスト=徳井優、ダンカン、西田麻衣ほか)
多部ちゃんの存在が無ければ、即刻「素晴らしくない」カテゴリーに転落してましたねw 初回ではモヤッとしてた欠点が、今回ハッキリと見えて来ました。
まず、面白さが黒井マヤ(多部未華子)のキャラクターだけに集約し過ぎて、集団刑事ドラマとしての魅力が乏しい。タベリスト諸氏がご指摘の通り、マヤ以外のメンバーがあまりに弱いです。
俳優陣の力量もさる事ながら、脚本のセンスにも大いに問題ありかと思います。刑事がヤクザの屋敷前でビビったり、組長の盆栽が割れちゃったり等の凡庸なコントばかりじゃシラケる一方です。
マヤの相棒=代官山(大倉忠義)のリアクションもワンパターンで、早くもマンネリを感じて来ました。大倉くん、やっぱ大根(乳首)呼ばわりされても仕方ないです。
代官山を演じる役者に力量があれば、多部ちゃんの演技はもっと活かされ、ドラマ自体のノリも良くなってた筈で、私としてはちょっと……いや、かなり悔しいです。大倉くんとはやっぱり相性悪いですね。
そして白金課長(吉田 羊)とマヤとの対比が、もひとつドラマを盛り上げてくれないのも気になります。
今回、課長が唐突に取り調べ役を買って出て、容疑者の幼少時のエピソードを語り始める場面がありました。それが笑いに繋がるワケでもなく、脚本の意図がイマイチ解らなかったのですが……
後から思えば、一体いつ調べたんや!?って言いたくなるぐらい容疑者の過去を細かく調べ上げるのは、マヤのやり方と同じなんですよね。
マヤの場合、そのエピソードに隠された暗黒の裏話をでっち上げて容疑者をいたぶるのに対して、白金課長は容疑者が持つ本来の優しさを取り戻させる正攻法。
たぶん、やり方は真逆だけど基本的な部分でマヤと課長はよく似てる……ってことを描いた場面だと思うんだけど、あんまり伝わって来ない。
組織を重んじるか否かで2人が対立する場面もあったけど、刑事ドラマじゃよくある事で、キャラクターが活かされたとは言い難いし……
そう、マヤのドSキャラ自体が小ネタに収まりがちで、もしかするとそれが一番の問題点かも知れません。マヤが鋭く事件の謎を解いて見せるのは彼女の頭脳が明晰だからであって、ドSである事はほとんど関係無いんですよね。
あと、事件捜査モノとしての完成度も低い気がします。安易な展開が目立つし、そもそも事件の内容自体に興味がそそられない。
特にこの第2話は、覚醒剤だの放火殺人だの美人局だの同性愛だの乳首だのと、焦点がハッキリしない=何の捜査をしてるのかよく解んないまま「次回に続く」ですからねw
何より弱いのはやっぱり脚本……引いては原作なのかも知れません。購入した第3巻を読もうとしたけど、最初の2~3ページから先になかなか進めません。正直つまんないからです。
……とまぁ、ネガティブな事ばかり書いちゃいましたが、次回の予告編を観るとマヤのアクティブな活躍が多そうで、まだまだ「楽しみ」って気持ちは尽きません。
恐らく視聴率は下がって行くだろうけどw、多部ちゃんがいてくれる限り私は『ドS刑事』を決して見捨てません。
~今週のツボ~
☆「ストップ!」「最初からやり直し!」「うるさい!」「はいスタート!」
職務質問における代官山と容疑者のやり取りが気に食わず、最初からやり直しを命じるマヤという、これも脚本の狙いがもひとつよく解んないw、冒頭の場面。
だけど、多部ちゃんの短い台詞の1つ1つに味があって、それだけで楽しめるんですよね。これぞ、いわゆる1つの多部ちゃんマジック!(相棒役にもうちょい力量があれば、なお良かった)
☆これぞドS刑事!
歯科医に聞き込みするにあたって……
「ねぇ、代官様。あなた、奥歯が痛いって言ってたわよね?」
「はい?」
「言ってたわよねっ!?(怒)」
そして歯科にて、歯を削る例のマシーンを手にするマヤ。
「久し振りだわ……」
「え?」
「私、歯科医の免許持ってるの」
代官山を怖がらせる為の嘘に違いありませんw
この場面で特に私は思いました。相棒役がもっとデキる役者だったら、もっと笑える場面なのに……って。
大倉くんはコメディ演技を意識し過ぎて、本気で怖がってない。それじゃマヤのSっぷりまで弱く見えちゃうワケです。
☆ボウリング
代官山と「ボウリング合コン」に潜入したマヤの、あまりに無造作な名札の付け方が素晴らしいw 性格がよく表れてます。
そしてマヤがガーターを連発する場面。ホンモノの運動音痴に見えちゃう見事な芝居は、人一倍の身体能力があればこそ。映画『君に届け』におけるサッカー場面と同じですね。
ところがこの後、強力接着剤で両手に球を固定された代官山のリアクションがまた、本気じゃないんですよね。そのせいでマヤのドSっぷりまで嘘っぽく見えちゃう。
大倉くんはコメディを……それ以前にドラマを全く解ってないと私は思います。主役を立てるどころか、完全に足を引っ張ってます。たぶん、彼は自分がウケる事しか考えてない。
やっぱり、彼には「乳首」がお似合いです。
あとは「鼻ペロペロして可愛いのは、子犬ぐらいのものよ!」や「そうっ!?」など、笑えたのはマヤの台詞だけ……と言うより多部ちゃんの台詞回しだけでした。
タベリストとしては、それで充分です。だけどドラマ・ウオッチャーとしては、周りの皆さんにもっともっと頑張って頂かなきゃ困ります。
それでも『ドS刑事』が「素晴らしい」カテゴリーから動かないのは、私が多部ちゃんのファンだからじゃなくて、多部ちゃんがずば抜けて素晴らしい女優さんだからです。そこんとこは強調しておきます。
……まぁ、それ以上に「愛してるから」ですけどw
#03(2015.9.25.OA/ゲスト=中尾ミエ、相馬圭祐、若松力、丸山優子ほか)
第3話で初めてこのドラマを観た人は「……で、どの人がドS刑事なの?」って思われたかも知れませんw
今回は黒井マヤ(多部未華子)の正義感や意外に可愛らしい一面が強調され、ドSな味がすっかり薄くなっちゃいました。
そもそもマヤのドSぶりって、前回も書いたように小ネタの域を出ないんですよね。たまに相棒の代官山(乳首)に取って付けたような意地悪をする程度で、本筋に全く影響を与えてないのが残念でなりません。
『デカワンコ』は正真正銘のキャラクタードラマだった(ゆえに慰安旅行だけでもエピソードが成立した)のに対して、この『ドS刑事』は単に小ネタを交えた普通の謎解きドラマ。それはハッキリ言って、一番つまんない番組のパターンです。
タイトルにもなってる「ドS刑事」ってキャラクターを、ストーリーに全く活かせない脚本って、ホント致命的ですよね。「カンヌ」を遥かに超える設定倒れですw
でも、ここまで凡庸なドラマ内容であっても、その稀有な存在感と演技力だけで我々を楽しませてしまう多部未華子っていう女優さんが、如何に凄いかって事を証明してくれる、ある意味たいへん有難い番組かも知れません。
いや、まだ希望はあります。次回(第4話)は小学生の「マヤ」が黒井マヤに挑戦するような内容らしく、犬も絡んで『デカワンコ』を彷彿させるドラマが期待出来ます。多部ちゃんは子役を輝かせる名手でもありますし。
あと、テレビ雑誌の記事によると八乙女光くん扮する浜田刑事には「マヤとの出逢いに運命を感じ、ドM気質に目覚める」って設定があるらしく、描き方次第で面白くなる要素かも知れません。
もう代官山(乳首)のワンパターン芝居には飽きました。ウンザリです。他のメンバーとマヤを1週交代で組ませる等、最低限の工夫ぐらいして頂きたいです。
~今週のツボ~
☆黒井マヤvs白金課長(吉田 羊)
ようやく両者の共通点とやり方の相違がストーリーに活かされました。
「その責任は、私にあります」
「いいえ。あなた達すべての行動に責任を取ることが出来るのは……取らねばならないのは、この私です」
「…………」
「あなたは責任を取る立場にありません」
↑ このやり取りは見応えありました。何しろ多部ちゃんと吉田 羊さんですし。
☆マヤの愛車
そう言えば初登場ですよね?
「黒井さん、運転するんですね」
「そう。悪い?」
「いや、別に」
これも、たぶん多部ちゃんが演じるからこそ面白いんですよね。
☆電話を途中で切るw
無駄な発言が多い有栖川係長(勝村政信)の電話を、いつも途中で切っちゃう白金課長がナイスですw マヤが絡まない部分で初めて笑いましたw
☆「ストップ!」
公園の回転遊具に乗りながらの「捜査会議」は、メイキング映像で観た時から「これって、面白いけ?」って、ちょっと不安に思ってましたw
マヤのドSキャラって、あくまでそういう子供っぽいもんだって事を、毎回登場するこの遊具が象徴してるのかも知れません。
それはともかく、本作では基本的に無表情な多部ちゃんが、回転遊具で乳首に「ストップ!」って叫ぶ瞬間にだけ見せた、超ファニーなお顔が『山田太郎ものがたり』や『ヤスコとケンジ』時代の多部ちゃんを彷彿させ、ちょっと懐かしかったですw
☆決め台詞
「恨みの連鎖……そうやって辿って行けば、この世の人間は全て繋がってる。結局あなたの復讐は、地球上の全人類を焼き尽くさなきゃ終わらない。…………バッカじゃないの?」
あざとさを感じる決め台詞「バッカじゃないの?」ですが、その時の心情に合わせて言い回しを自在に変化させる多部ちゃん。彼女にとっては朝飯前かも知れないけど、私はいつも感動しちゃいます。
今回は吉田羊さんも吉田羊さんなりの「バッカじゃないの?」を聞かせてくれて楽しかったです。ただし、それを聞いた乳首が「黒井さんと同じだ」って、わざとらしく解説を入れるのが非常にウザかったw 本当にどうしょうもない乳首野郎です。
☆正義の匂いがします!
マヤの奇想天外な推理を「よく採用されましたね」とトクさん(伊武雅刀)に言われて、白金課長が返した言葉がイカしてました。
「私は彼女の、怒りと正義感を採用したんです」
ラストにこんな台詞を持って来る辺りにも『デカワンコ』と共通するスピリットを感じました。
そう、良い部分も決して少なくないんです。もっともっと工夫して、多部未華子という逸材を存分に活かして頂くよう、ホント切に願います。
#04(2015.5.2.OA/ゲスト=鈴木梨央、林 泰文、ちはる、近藤公園ほか)
今回は迷いました。大いに悩みました。さすがにこのドラマを「素晴らしい」って言い張り続けるのは限界だろうと思ったからですw
あまりに笑いのセンスが無い脚本で、下らない台詞を言わされてる多部ちゃんが気の毒に思えて来て、今回はいよいよ「素晴らしくない」カテゴリーに落とすしか無いよなぁ…って思いながら観てました。
でも、yamarine師匠がブログ『たべちゃんにカンパイ!!』における第4話レビュー記事で「(スタッフが)意図したコンセプトに近づいている」「多少お子ちゃま向けでも」って書かれてるのを読んで、なるほど!と膝を打ちました。
そもそも日テレの「土曜ドラマ」って、基本的には子供向けの番組枠なんですよね。我々タベリストは、多部ちゃんが出演するドラマは自分たちの為に創られてるような錯覚をしがちなんだけど、少なくともこの枠は違う。
『デカワンコ』はたぶん小学生の高学年あたりがメイン・ターゲットだった(けど大人も楽しめた)のに対して、この『ドS刑事』はもっと若い、幼年層向けに創られてるんじゃないでしょうか?
大人の眼で見るとあまりにベタなギャグ、あまりに大袈裟な演技なんだけど、もしかすると幼稚園児にはバカウケかも知れません。(皮肉じゃなくて)
例えば、あの回転遊具における捜査会議のシーン。何が面白いのか我々にはサッパリ解らないワケだけどw、自分が幼稚園児だった時に観るとアラ不思議、面白すぎて毎週あのシーンを心待ちにしちゃうかも?
中根刑事(中村靖日)のビジュアルや、法医学准教授=ケンケン(ミッツ・マングローブ)のキャラクター、そして情報屋(石井正則)のコスプレ等も、我々はスルーしちゃうけど幼稚園児は大喜びかも知れません。
つまり、我々からの辛口批判は覚悟の上で、創り手たちはあえて『ドS刑事』を幼稚なドラマに仕上げてる。
そう考えれば全て理解出来ます。『デカワンコ』じゃ多少見られた暴力シーンやHな言動も『ドS刑事』じゃ皆無ですもんね。
しかし、だったら何故『ドS刑事』なんて題材を選んだのか?って話なんだけどw そこには恐らく、抗えない大人の事情があったんじゃないでしょうか?
以上の事を踏まえた上で(幼少期の心に戻って)観れば、少なくとも腹は立たないと思いますw 代官山を演じてる人が乳首である事実は変わりませんけど。
脚本に笑いのセンスが無いのも動かぬ事実だけど、それよりも子供のハートを掴むのが上手な脚本家として、川崎いづみさんが選ばれたのかも知れません。実際に掴んでるのか否か、身の周りに子供がいない私には確認しようが無いですが。
第4話は人気子役の鈴木梨央ちゃんがリトルマヤ(つまりマヤという名のドS少女)として登場、その両親が林泰文くん&ちはるさんと、ゲスト陣が充実してました。
コメディとしてはやはり全体的にスベってるんだけど、誘拐されたリトルマヤが実はドSだった事が判明し、犯人の2人組に説教し始める場面は笑いました。
演技力のある子役でなければ成立しないキャラクターで、だからこその梨央ちゃん起用なのでしょう。願わくば、大人のマヤ(多部未華子)と丁々発止でやり合うような場面がもっと観たかったです。
犯人コンビが実は犬専門の誘拐犯だった事を、マヤ刑事が解明する前に我々視聴者が気づいちゃう脚本はどうかと思うし、犯人が犬のマヤと間違えてリトルマヤを誘拐する理由といい、父親が犬にマヤって名付けた理由といい、無理があり過ぎて我々は失笑しちゃうワケだけど、幼稚園児は爆笑かも知れませんw(ほんと皮肉じゃなくて)
事件捜査がただの謎解きじゃなくて、今回みたいにユニークなゲストキャラが登場し、マヤと対決したり共闘したりするようなシチュエーションが描かれれば、もっともっと面白くなる余地が、まだまだあると私は思います。もう代官山(乳首)は要りません。
なんだかんだ言っても、私は『ドS刑事』を応援してます。
~今週のツボ~
☆「黒井さん、キャラがブレてますよ!」
回転遊具における捜査会議を終えた直後、足元がおぼつかないマヤ刑事に向かって乳首が放った台詞です。
これって、小うるさい我々ブロガーの批判記事(マヤのキャラがブレてる)を読んだ、番組スタッフによる自虐ギャグなんでしょうか?w
#05(2015.5.9.OA/ゲスト=ダイヤモンド☆ユカイ、柏原収史、入山法子、赤間麻里子ほか)
今回、脚本のクレジットが「山岡真介/川崎いづみ」と、2人のライターによる連名になりました。
川崎さんが書いた脚本に山岡さんが手を加えたのか、あるいは山岡さんが書いたものを川崎さんが監修する形なのか?(前半と後半とで分担するパターンも稀にありますが……)
いずれにせよ、明らかにギャグの切れ味が良くなりましたw ちゃんと笑えましたよ! 各キャラクターが活かされてるし、捜査モノとしてのクオリティーも上がったように思います。
相変わらず「出前のケンちゃん」みたいな、一体どこの誰が面白がってんの?って言いたくなる場面もあるんだけど、あれは川崎さんのこだわりなんでしょうか?(99%の視聴者が出前のシーン要らん!って思ってますw)
でも全体的にはテンポ良くなったし、大根……いや、代官山(乳首)が一歩引いた分、白金課長(吉田 羊)と黒井マヤ(多部未華子)の絡みが増えたのも良かったです。
それぞれのキャラクターも微妙に変わってますよねw いや、変わったと言うより、ようやく色が付いて来たような気がします。新ライター=山岡さんの功績だろうと思います。
前回のリトルマヤほどのインパクトは無かったけど、ゲスト側にも面白いキャラ(やたら上から目線のOLとか)が出て来ましたよね。その調子で、もっともっと弾けて頂きたいです。
~今週のツボ~
☆白金課長
今週から急に面白い人になりましたw 吉田羊さんを起用した意味がやっと出ましたよね。40歳の誕生日を迎え、あからさまに不機嫌になってる課長を実に可愛らしく演じておられました。
特に、浜田刑事(八乙女光)に対するイチャモンが実に理不尽で良かったですw
「あなたは何故そんな顔なんですか!」「以後、気をつけるように!」
☆黒井マヤ
現場検証で鑑識課員のカメラを奪い、勝手に写真を撮りまくるマヤが実にゴーマンで素晴らしいw こういう味付けも、前回までは無かった要素じゃないでしょうか?
☆「近い!」「見づらい!」
マヤと課長の実に簡潔な掛け合いw
☆代官山家(理髪店)
捜査に使うDVDの送り先を此処にしちゃうマヤのナンセンスさも良かったけどw、毎週毎週、店主の岸本加世子さんが老人(睡眠中)のヒゲばっかり剃ってるのが、じわじわとツボにハマって来ましたw
その行為自体は別に可笑しくないんだけど、同じ行為をしつこくやり続ける事によって生まれる可笑しみですよねw
☆サービスショット
マヤの衣裳(コートの下)が夏仕様になったお陰で、多部ちゃんの思わぬセクシーショットが見られました。
タベリストは全員、その瞬間「おおっ!?」って声を上げた筈ですw 鞭を振るう場面で、多部ちゃんの白いお腹が丸見えになりました。
おへそ周りは舞台『キレイ』でも披露してましたけど、そこから上(ブラジャーぎりぎりまで)のエリアは初公開ですよね? これはホント意表を突かれましたw
更に、ワインボトルを調べる際にチラッと見えた、白い脇の下にも私は萌えましたw
いやぁ~、夏って、本当に素晴らしいですね!w
(つづく)
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