HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

若年性認知症って?!講演のお知らせ

2008-12-20 10:27:47 | 講演・視察
明日(21日の日曜日)と、急な情報で申し訳ありません。
もしお時間ある方は、ぜひ行ってみて欲しい講演会があります。

12月21日(日)のPM1時30分から、伊勢市のハートプラザみそのにて、(社)認知症の人と家族の会 三重支部 主催の「若年性痴呆症啓発講演会」が行われます。

定員100名で、参加費は「家族の会」会員500円 一般1,000円です。

認知症はご存知だと思いますが、若年性認知症って分かりますか?
認知症は比較的高齢になってからの症状がほとんどですが、この若年性認知症は65歳以下と、若くして症状があらわれるのです。
いわゆる、40~50歳代のまだまだ働き盛りから症状が出てくるのです。

講演内容は、
医療法人さわらび会 福祉村病院 副院長の伊刈弘之氏の「若年性認知症の人と家族への理解」の講演があり、また、若年性認知症介護体験発表が行われます。

実は、この体験発表会に友人が出るので、私も聞きに行こうと思っています。
応募締め切りは過ぎているのですが、当日でもOKだと主催者の確認済み。

体験発表する彼女は、もう、あれこれ、10年以上の付き合いかな?
彼女の母親が10年近く前に若年性認知症になって、私はその時初めて、この「若年性認知症」というのを知りました。

彼女をはじめとした家族の介護の話はよく聞いていました。
極端な味付けの料理(塩一袋入れたりする到底食べられないシロモノ)、車の運転(危ないからと、車のキーを取り上げても探し当てて、勝手に運転して国道を徐行して大渋滞を作る)、などなどの悩み。そんな素行につい、怒鳴ってしまい、周囲から「なんてヒドイ娘?鬼嫁か?」と、白い目で見られたり…。

若年性だけに、身体はピンシャンしているんですものね。
なかなか止められないものなんです。

そんな、話はほんの一部だと思う。
もっともっといろいろ苦労してきたこと、悩んできたことがあるだろう。

私たちツアーセンターへのお問合せにも、時々認知症の身内がいるご家族からの旅行相談もあります。
ご家族の本音や、どんな情報を必要としているのか?
周りにどんなことを求めているのか?
こういった場に足を運び、勉強もしていかなければなりませんよね。


以前、彼女が言っていました

友人知人が彼女のお母さんに会って
「なんや、認知症って全然わからへんやん(気づかない)」
と、言われるのが一番辛いって。

認知症の方は、第三者がいる前と家族だけでいるところでは違った行動をとるようで、第三者がいると本当見た目的にはなんら問題がないように見えるのです。

要するに、症状は家族しか見ていないに等しい。
そうすると、彼女の話を聞いている人にとって、上記の言葉が彼女にとって
「自分の言葉を疑われてしまっているのでは?本当はいつも違うのに…」とモヤモヤしてしまうのでしょう。

認知症…、家族が一番大変なんだと思います。

ちなみに、明日行けなくても三重県内なら、1月18日(日)には、松阪市産業振興センターでも同じような講演会があります。100名定員で1月11日(日)までにお申し込みください。
興味ある方は、ぜひ、足を運んでみてください。
締め切り過ぎても定員に達していなければ、入れると思いますよ。

お問合せは
(社)認知症の人と家族の会 三重支部(伊賀市) 0595-24-4545まで

NPO法施行10周年・みえパートナーシップ宣言10周年記念事業

2008-12-19 17:52:40 | 講演・視察
NPO法が出来て10年。
そんな記念すべき年でもあり、三重県のNPO室が「NPO法施行10周年・みえパートナーシップ宣言10周年記念事業 NPO、これから」というフォーラムが13日の日曜日アスト津で行われました。

そして、基調講演後の分科会の「先駆者と語ろう~10周年継続するNPO法人の極意~」で、パネリストとして出てきました。

しかし、バリアフリーツアーセンター10年継続まだしていなんですけどね…。7年です。ハイ。
四捨五入ってことで…。(じゃない?)

さて、このフォーラム、三重県のNPOへのとりくみを説明することから始まり、基調講演ではNPO法人日本NPOセンターの理事長である山本義典氏の「新たな市民セクターのケイセイに向けて~参加・協働型社会におけるNPOの役割と課題~」というテーマでNPOの本質を1時間に渡り、お話をしていただきました。



聞きながら、ツアーセンターはどうだろう?このことは、センターのあの活動が当てはまるか?などと、照らし合わせながら、聴かせていただきました。

分科会では、初めてお会いしましたが、三重県のNPO法人登録第一号であるNPO法人赤目の里山を育てる会理事長の飯井野雄二氏、そしてツアーセンターでお世話になっているNPO法人市民福祉ネットワークみえ理事長でもあり、伊勢まごころの大西良太氏が一緒にパネリストです。
コーディネーターはよく知るハボ山くんこと、ハローボランティアネットワークみえの山本康史氏です。



知っている人が周りにいるからか、リラックスしてお話が出来たと思います。
飯井野さんところや、大西さんところはデイサービスなどの介護事業所としてのNPOでもあるので、年間の収支を聞いてビックリ。
何千万という単位でのやりくりです。
もちろん、入ってくる量もあれば、同じだけ出て行く量があるから、NPOとして苦しいやりくりであることはかわりないのですが…。

 

それに比べて、うちは、年間500万円ちょっと。
その中に人件費が入っていますって、っことはスタッフの給料想像できますよね。

でも、でもね、飯井野さんもおっしゃってくれましたが、全国的にもツアーセンターレベルのようなNPOが8割なんだって。
だからそういった小さなNPOをいかにボトムアップするか?がこれからのNPOの課題だと言ってくれました。

うむ、がんばろう!

三重県ユニバーサルデザイン推進委員会の視察

2008-12-17 15:54:28 | 講演・視察
今年はなんだか視察が多かったような…。
2008年最後の視察は「三重県ユニバーサルデザインまちづくり推進協議会委員」の皆様です。

みなさん、普段からユニバーサルデザインの勉強をされている方ばかりなので、ちょっと緊張。



センターのいつもの視察のときのように、活動説明とその後、扇芳閣のユニバーサルルームを見学。
委員の皆様の中には、建築家もいらっしゃるということで、私たちの切り札?でもある、この部屋の施工工事会社
岩佐工務店の社長でもあり、駅ボラ仲間でもある岩佐さんにも来ていただきました。(ありがとうございます)
造りの専門的な質問は社長に任せておき、私たちはどんなやり取りをしてこの客室が出来たか?どんなところに工夫をこらしたか?などなどを説明。

泊まってもらえると、より分かるんだけどね。

何はともあれ、みなさん、とても感心してくれました。



チェアーウォーカーであり、先日もお会いした三重県身体障害者連合会福祉連合会の山本会長も委員の一人なのですが、今までいろんな施設を見てきたけれど、「ただ、既成のものを取り付けたという形に沿ったものでなく、心のこもった真のバリアフリーを作ってくれている」と絶賛してくださいました。

なんだか、心にジーンときました。
ますます頑張らなくちゃ。

鳥羽商工会議所 補助犬セミナー開催

2008-12-12 21:26:58 | 講演・視察
12月2日の話です。
鳥羽商工会議所の委託事業で、補助犬の受け入れについてのバリアフリーセミナーを行いました。


クリスマス気分のセミナーです。


会場は、鳥羽シーサイドホテル。

シーサイドホテルさんでも何度か補助犬を受け入れたことはあるとは聞いておりましたが、でも、ほとんどのスタッフは、実際お部屋で補助犬たちがどのように行動しているのか?というこいとって案外知られていなかったりします。

そこで、私たちのセミナーでは、実際補助犬使用者に来ていただき、そしてお部屋でどのように過ごすのか?お風呂はどうするのか?などという素朴な質問をぶつけてもらういう方式です。


ご主人がお話している間は、クロスもじっとするお仕事です


前半、トラブルで講師の多賀さんが遅れましたが、なんとか場をつなぎ、バトンタッチ。
多賀さんのパートナーであるクロスもいつもより、よく言うことを聞いていたような…(笑)

最初は多賀さんに話を聞いていただき、その後、簡単に補助犬を連れた方の介助の仕方。



そこからフロント→客室→レストランというお客さんがもっとも動きそうな導線をシュミレーションしました。
介助は、シーサイドさんのスタッフにお願いしました。



客室では多賀さんに質問タイム。



多賀さんはいろいろ旅行もされているので、それらの経験をもとに、話をしてくれました。
よく補助犬を連れている方は、シートを持ち歩いているといいますが、実はシートを敷いても犬がクチャクチャにしてしまうんだって。
だから、多賀さん流ではホテルにダンボールを借りて、そのダンボールを敷いておくのだとか。
なるほど。経験から生まれる工夫です。

レストラン会場では、視覚障害者のクロックポジションの説明もしました。


食事の際は、ちゃんと椅子の下へ


これらはシュミレーションをする前に、私からも説明しましたが、移動中でも多賀さんは、介助の方に、何においても、説明時にクロックポジションで自然に聞いていたので、みなさんにもよく分かっていただけたと思います。


補助犬受け入れに力をいれてくれている鳥羽国際ホテルの堀部さんに経験上のお話を…。
堀部さんの隣に座るオトコマエは、私の高校時代の同級生ですよ~。いろいろよくしてくれています。



終わってからのアンケートもみなさん、とても勉強になったとおっしゃっていただき、こういったセミナーをまたやっていかねばと思いました。

鳥羽高校の授業でバリフリーパンフ作りが始まりました

2008-12-08 21:47:46 | 講演・視察
鳥羽高校の「観光とバリアフリー」の授業がラストスパートに入ってきました。
基礎も終わり、課外授業(鳥羽水族館、鳥羽駅、扇芳閣)も終わり、最後の作品作りです。

パンフレット作り~!!


写真選びがまた難しいようで、それそれ同じ写真をつかってもこだわりがあるようですよ。


この最後の作品が生徒たちの成績に響きますよ~。

いままで習ったこと、課外授業で見つけたものを自分なりにパンフレットにするのです。
もちろん、バリフリー情報を盛り込んでね。


みんななんだか楽しそう。あーでもない、こーでもないと、いろいろ考えています


この作品づくり、結構難しいと思うのです。
今まで習ってきたことをカタチにするわけですから。

ところが、ところが、みんな、スイスイ進むのです。
びっくり。


クレヨンしんちゃんが置いてあるけど…、ちゃんとこれもパンフレットづくりのヒントだそうです。ここは4コマ漫画を入れるそうよ


ある程度の誘導と、説明をして、「さ~始めっ!」とすると、みんな前に置いてある、去年の作品を見に来たり、色ペンを取りに来たり、
「先生ここにこんな写真を入れたいんやけどある?」


ある程度、こうして写真を用意しておくのもスムーズに進むコツかな?1回目にどんな写真を入れたいか?聞いておけば、それである程度出せるのです。


ってどんどん言って来たり。
とてもみんな楽しそう。

自由にしていいよ~って友達同士で集って作るんだけど、ちゃんと手も動いてる。
しかも、みんな独創性にすぐれた作品が期待できそうな感じ。
みんなの個性が生きています。
出来上がりが楽しみです。

秋田県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部のみなさんがいらっしゃいました

2008-12-06 17:17:33 | 講演・視察
11月27日(木)に秋田県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部の12名が視察に来られました。
この日はご存知センターお休みの日。
だからバリアフリーツアーセンターのある一番街ではなく、扇芳閣でツアーセンターのお話と、扇芳閣のユニバーサルルームの説明を行いました。

みなさん、若いながら(私ぐらいか、ちょっと上ぐらいの人たち)に、これから旅館やホテルを担っていく方ばかりで、期待できそうな秋田県ですよ。



向こうは既に雪が積もったりしているそうですが、伊勢志摩には考えられないことです。(寒そう…)



翌日は、センターにも寄って頂き、千枝さんと野原さんで、かもめの散歩道を案内してもらいました。

コチラもご覧ください ← クリック。視察の詳細ですよ~

北海道知床の方々の視察がありました

2008-11-04 09:41:28 | 講演・視察
10月31日(金)~11月1日(土)に北海道の知床から視察7名様が伊勢志摩にいらっしゃいました。
センターの視察と、扇芳閣さんと大石屋さん分かれてにお泊りです。

私の帰り道に大石屋さんがあるので、大石屋さんにお泊りグループを私の車に乗せて送らせていただきました。
そのときに、大石屋さんの玄関で見つけたこの「YOKOSO JAPAN」の看板。



いいですね~。
大石屋さん独自で作ったんですって。

大石屋さんには外国人の宿泊者も多いんですよね。
しかも、欧米人ばかりだとか。
廊下もエレベーターの中も畳敷きの、この和風旅館、確かに外国人は気に入るはずです。

扇芳閣で「観光とバリアフリー授業」のフィールドワーク

2008-11-03 16:07:27 | 講演・視察
週明け27日(月)の授業はフィールドワークでした。
鳥羽水族館 → 近鉄鳥羽駅 と、来たので、最終は「扇野の宿 扇芳閣」です。

鳥羽駅に集合してから、生徒たちは扇芳閣さんのマイクロバスに乗って、現地へ。
この日は、補助犬使用者の木村さんとテンダーも同行。



補助犬と旅行した場合、部屋ではどのように過ごしているのかなどの疑問も生徒たちに解決してもらいましょうということで…。

時間が9時前ということで、まだお客さんたちもみえます。
チェックアウトで忙しい時間帯なのに、快く受けていただきありがとうございます。

前半は、レクチャールームで今日のスケジュールや説明、準備を行い、いざ、フィールドワーク。
生徒たちは、それぞれの疑似体験をしながら、グループ行動。

 

チェックインから始まり、お風呂や、パブリックのトイレなど、チェックポイントクリアしながら館内をバリアフリー調査を行います。

 

 

また、ユニバーサルデザイン客室には、木村さんとテンダーに待機してもらって、客室での過ごし方を説明。



そこで、いろいろ発見がありました。
まず、補助犬使用者は、客室に入ると、補助犬の定位置を決めるために、補助犬のつなげるところを探します。

 

扇芳閣のユニバーサルルームではベッドの足に繋げましたが、良く考えると、客室ってそういった、つなげるところってあまりないんですよね。
木村さん曰く、和室だとさらにつなげるようなところがないから、よく、ドアノブとかにつなげておくんだかとか。それらを探すのに、見えないため苦労するから、教えてもらえると助かるそうです。

なるほど!

また、木村さんが客室トイレに行ったとき、洗面の水がどこから出ているかわからない!と言われました。
そこは、蛇口の反対側から水が出ていました。


蛇口わかりますか?左にひねるところがあり、右側から水が出ます。


確かに、水道ってものは、蛇口から繋がって水が出ているというのが、基本。
ここはデザインで逆側から水を出していたんですね。
見れば分かることだけど、見えない人にはかなり、難しいですね。
自動で水の出る洗面も木村さん曰くドキドキすると言っていました。

なるほど!

いろいろ勉強になります。

そんなこんなで、無事フィールドワークが終わりました。
高校生と旅館というと、なかなか接点がないので、難しいかと思いましたが、みんなそれぞれの視点で見てまわってくれていました。
お疲れ様でした。

鳥羽高校授業でクロスロード

2008-10-20 17:24:04 | 講演・視察
今朝は恒例の鳥羽高校の「観光とバリアフリー」の授業でした。
前回の近鉄鳥羽駅周辺のフィールドワークをもとに、ちょとゲーム性をもたせたワークショップとして「クロスロード」を行ってみました。

クロスロード、それは、人生の岐路と考えてください。
これこれこんな状況があります、あなたはどうしますか?
YES or NO
この二つにひとつしかない状況で、人生が変わることもあるわけで…。
みなさんもそんな経験ありませんか?

あの時、アチラの道を進めば、どうなっていたのだろうか?という思い。

運命の分かれ道です




それをバーチャル的に生徒たちにも体験してもらいます。
これまた、災害の訓練のゲームを見本に作ってみました。

例えば

あなたは地元高校生です

あなたは学校帰りの電車で座っています。今日は学校の体育祭でした。いろんな種目に出て、疲れています。明日身体大丈夫かな?と思っていたら、見るからに妊婦さんが乗車してきました。小さな子供も連れています。席は、学生たちで埋まっています。みんな妊婦に気づいているようですが、誰も席を譲ろうとしません。席を譲ると同級生たちに注目を浴びそうな空気も流れています。
それでも、席を譲る?


あなたは地元の女性です

駅のトイレを利用しようと来ましたが、今日は駅の女子トイレがやたら混んでいます。長蛇の列です。やっと自分の番が回ってきました。もうガマンできないくらいです。一番奥の個室が空きました。実はこの個室、このトイレでは唯一の洋式ということは地元民だから知っていました。自分の後ろに杖を付いたおばあさんが並んでいます。明らかに和式のトイレでは利用できなさそうです。
個室をおばあさんに譲る?




あなたは肢体不自由で車いす利用の若い女性です

夢だった鳥羽水族館に行きたくて、近鉄を利用しました。改札を出たところでボランティアをしていた鳥羽高校の男子学生(かなりのイケメン)がサポートを申し出てくれました。
ちょうどトイレの時間だったので、車いす用トイレに向かいました。
上肢に力を入れられないため、便器への移乗を手伝ってもらう必要があります。
あなたは、若い異性に手伝ってもらいますか?

などなどです。
班に分かれてもらい、この質問にYES or NOをみんなで「いっせいのーで」、で出します。
そして、それを選んだ理由を班内で発表。



これ、答えが無いんですよね。
どちらも正解なんです。
YESを選ぶことにより、なんだかとても大きなリスクを背負ってしまうこともあるし、NOであっても、次の段階を考えていたりもできるし…。
究極の選択なんです。

それは、それは、みんなどちらを選んでももっともな理由があるんですよね。
なかなか自分たちにはない発想もあり、近頃の高校生の考えとかわかってくるものです。

今日は、みんなで飴をかけてのゲームをしてもらいました。



今までにない試みで、少しハラハラしましたが、今でのワークショップより、意見が色々出てきた気がしました。
この質問を考えるのもなかなか楽しかったです。
全部で24問作ったのですが、もちろん全部できませんでした。
駅ボラ活動の応用が結構使えましたよ。

鳥羽高校フィールドワーク 鳥羽駅のバリアフリー調査

2008-10-08 10:19:46 | 講演・視察
雨が降る朝の鳥羽駅、今日(6日月曜日)は鳥羽高等学校「観光とバリアフリー」の授業のフィールドワークの日です。

「え~、せんせぇ~雨降っとるのに、するのぉ?」と予想通りの愚痴がぽろりぽろり。

そこでピシャリ!

「雨が降っているからと、旅行ってとりやめる?そんなことないやろぉ~。旅行者は雨が降っても旅行する!」

ということで、鳥羽一番街3階のお部屋をお借りして、レクチャーを行い、スタート。
鳥羽一番街のみなさん、朝からお騒がせしました。

鳥羽駅⇔鳥羽一番街の導線を連絡通路からと1階の横断歩道を通っての2パターンを見てもらう。


外を回っていくと、いくつか小さな段差があったり、長い歩道があります。



このグレーチング怖いんですよね。鳥羽駅(近鉄側)にはエレベータがあります。



鳥羽駅と一番街は2階の連絡通路で繋がっています。鳥羽一番街にはエレベータもあり


カモメの散歩道のベンチもチェック。


うわ~考えられている~ってみんな感心していました

駅では、券売機やトイレもチェック。


路線図や時刻表は高齢者には見え難いようです。


皇學館大学の板井先生も来てくれています



改札を通って、ホームへ降り、停車中の電車内も見学。

ホームへは、階段、エスカレーター、エレベータ選べます


ホームのこの場所がみんなちょっと怖がっていました



駅長さんの話も聞きました


ホームと電車の間にはこれくらいの隙間が…。渡し板をつければ大丈夫


視覚障害者が線路に落ちないように、連結部分には、こんな工夫があります


近鉄鳥羽駅さん、いつもお世話になっております。


もちろん、JR側の階段への問題にも触れてみます。

高校生たちは、文句を言いつつも、考えるところではきちんと考えるんです。

近鉄~JR側(街中に行く)には2階から1階に降りるために階段しかありません。
車椅子班は、車椅子に乗った友達をみんなで運んで下ろしました。


みんなで、安全に運びました

踊り場で、生徒たちは立ち止まり

生徒「先生、本当にここってこの方法しかないの?」

私 「うん、そうやな、今のところ、この方法か、近鉄側をエレベータで降りて、ぐるっと道を回ってくるしかないよな」

生徒「ええ~、それはちょっと、えらない?家族とかなら、運ぶの気を許しあっているからいいとしても、そうじゃなかったら、大変やよ」(実際血の繋がっていない友達を運びあうのはお互いが緊張したよう)

私 「ところでみんな、ここって普段しょっちゅう通っとるよな?今まで、こんなこと考えてことなかった?」

生徒「…うん、考えたことなかった…」(結構神妙)

もう、これで、十分です。


雨が降っていたところは、危険なので、空の車椅子を運びました


彼女たちは、ここで何かをきっと感じてくれたはず。
今まで、気づいていなかったことを18歳という若さで気づいてくれました。
きっと、この鳥羽駅のことに限らず、これから、同じような構造の建物を見つけたときに、「そういえば、ここって…」と今日、踊り場で立ち止まったときのように、足を止めて考えてくれることがあるかもしれません。
この鳥羽高校の「観光とバリアフリー」の授業はそんな「気づき」を見つけてもらうためのものですから。
だから、いつも、私はがんばって「誘導的な発言」をしないように気をつけている、つもり…。

前回は鳥羽水族館という、どちらかというと非日常的な空間でしたが、今回は、普段から使う身近な駅ということから、気づくことも多かったのでは?

来週のワークショップがちょっと楽しみです。

ちなみに、事前マスコミ発信してあったのもあるけど、連絡もなく、NHK、三重テレビ、ITV、中日新聞、読売新聞、毎日新聞が取材にきてくれました。(こんなに来るとは…)


テレビ局のインタビューにも答えてくれました