HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

伊勢市視覚障害者福祉文化祭

2013-11-14 20:00:14 | イベント
伊勢市からの障がい者外出支援事業を受託し、それらのニーズ調査をするということも含めて、伊勢市視覚障害者福祉文化祭にて、ブラインドワークショップを開催!



毎年行われている福祉文化祭に無理言って、このワークショップをねじ込ませていただきました。(笑)

皇学館大学の板井先生(ツアーセンターの理事でもあります)とそのゼミ生たちにも手伝ってもらって、の初の試み。
当日来るまで、どうなることやらとドキドキしていましたが、結果とても楽しいワークショップでした。

最初に私から、この障がい者の外出についてお話ししました。
いつものことく、天岩戸の神話の話をして、岩戸の前でみんな外がとっても楽しいことをアピールしないといかんよ~とけしかけてから…のワークショップ。
まずは、アイスブレイクで板井先生と私の苦肉の策?
「伊勢で流行っているもの」をみんなに触らせて、何か当ててもらいながら、そこから外出の話しに広げてもらうという作戦。
・伊勢うどん
・しまかぜのプラレール
・お白石の奉曳車
・海女さんの人形
などに触ってもらいました。

 

 



みんな、これはなんだ?なんだ?と言いながら、笑いに包まれました。
近鉄しまかぜに乗ったことある人!と聞けば、二人ほどいましたら、みんなが「ほーええな~」という声が漏れる。
お白石の奉曳車、今年の夏参加した人!と聞けば、結構な人数が手を上げました。みなさん地元団ででていたようです。

さてさて、そんあアイスブレイクを経て、本題のワークショップ。
6班に分かれて、班ごとにゼミの生徒とうちのセンターのスタッフが振り分けられて、聞き取り開始。

 

①最近伊勢市内でおでかけしたところ
②行ったことないけれど、伊勢市内で行ってみたいところ
③外出時に不安に思うこと

この3項目を順番に、板井先生の流れで開始。

私は、各班を回り、聞き耳を立てる。
それはそれは、今までにないワクワク感があふれてきましたよ~。

まず、最近市内で行ったところ…
・伊勢市駅に行ったら、えらい変わっていて、今まで危なくて歩くの怖かったけど、バスに乗るのにも怖い思いをしなくて済んで、すごくよくなっていた。けど、それにも増して驚いたのは、観光客の多さ!人にぶつかるので、これはこれでドキドキしたよ~。
・スーパーに行ったら、もう正月用品が売っていて、びっくりした。
・まんぷく食堂でからあげ丼を食べたら、食べきれない量やった。
・おはらい町の二階のカフェ。雑貨も売っていてなかなか良いところ。

ほかにも、ララパーク、外宮前、二軒茶屋などなど。
みんな結構お出かけしています。
ですが、ここにきている人は基本出かける人達なのですよね、出てきていない人をもっと出したいてな~。

 

そして次に市内で言ってみたいところ。
・カラオケに行きたいけど、選曲ができないのが困る…。
・しまぜに乗ってみたい。
・ココット山下(外宮参道で人気)に行ってみたい。
・スーパー銭湯や離宮の湯に行きたい。
・ホテルで食事をしてみたい。
・勢田川を遊覧する舟「みずき号」に乗ってみたい。

 

他にも横輪桜を見てみたいや、100円ショップ、いろいろ出てきます。
中でも、高麗広行きたいと言っていた話を聞いていたら、それはそれは、高麗広の風景を今ここに見えるかのように説明してくれる視覚障がい者の方が見えて、聞いているだけで、私が行きたくなってきました。
山や川に行きたい人も多く、みなさん、自然に近づきたい気持ちがとても感じました。
この方たちと、山や川をハイキングに行ったら、絶対楽しい!と思えてきました。
そんな気持ちにさせる人って本当大切なのですよね。
障がい者だからサポートを思いがちな外出ですが、そうでなないのです。
逆にこちらがお誘いしたくなるような人たちがたくさんいるようです、伊勢って。
これって、宝ですよ。

 

最後に、外出に不安なこと…です。
これも盛り上がりました。
なにがって、やはり「見えていないこと」がすべて不安であるのですが、そんなこと言っていたら、いつまでたっても、何もできない。と強く言う頼もしい方々。

・トイレの緊急ボタンや水洗ボタンの統一がなく、困ること
・旅館の部屋が戻るとき、分からなくなること
・おしゃれすぎてピカピカの床は段差などもわかりにくくて困るけど、でもオシャレな店は行きたい。
・誘導ブロックが途中で途切れている道
・トイレやお風呂の男女別がわからない
・ハイブリッドの車のエンジン音がわからない
・電車の乗り換えがわかりにくい

とにかく、出るわ出るわ…。

最後の締めは発表です。
各担当のファシリテーターのみなさんによる発表でみんなで内容を共有。
みなさんの意見を聞きながら、「うんうん、それあるある」「私もそこへ行ってみたい」「へ~、そこってどんなところ?」などなど、みんなの意見も情報です。

 


ワークショップが終わった後も、雑談していたら、「あそこも行きたい」「ここも行きたい」とみんな、行きたいところがたくさんあることがわかりました。
こうした話をする場を作るだけでも、みなさん普段をあきらめていることも、声にだして、気持ちが伝わり、それらの外出が実現することがあるのですよね。

でも、これらをまとめて、伊勢市の外出支援の事業にぜひ役立てて行こうと思います。
みなさんご協力ありがとうございました。

来春、みなさんと高麗広あたりを歩くおでかけが叶うといいな~。
想像しだけで楽しくなってきます。