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古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

7月10日頃ベニバナが咲く

2009年05月20日 01時12分08秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 隣のを散歩していて、畑で作業している人を見つけ「なにを植えてるんですか」とたずねました。
 おじいさんは熱心に語りはじめました。ベニバナを栽培している、7月10日頃に花が咲く。食用油用でなく染料に使う原種のベニバナを、偉い学者先生の指導で植えつけている。トゲがあるから皮手袋をしないと収穫できない。草がひどいので除草剤を散布したらちょっと苗の色が浅いからどうかな……。
 米価安定のために今年も三割強の田んぼを休耕田にします。うちのでも三町近くの田んぼを休耕田にしなければなりません。去年は農協の指導で営農組合は黒大豆をつくりました。今年はちがう田んぼでやはり黒大豆をつくります。
 黒大豆つくりは米つくりよりしんどい仕事です。耕土改善をした田んぼは100メートル×30メートルくらいですから、100メートルある一畝の草抜きをするだけで半日かかってしまいます。「途中で何度も振り返り、先を見て絶望的な気持ちになる」と聞くだけで、こちらまで腰が痛くなります。
 畑仕事に行く途中、村の人にそんな話をしたら「うちは今年は七枚の田んぼのうち五枚が黒大豆になります。残るのは山田錦の田んぼ一枚と自家米の一枚だけですわ。米つくりよりしんどいけど仕方ありません」と苦笑しておられました。営農組合で作業をするのですが、米つくりのように省力化機械化が進んでいるわけではありません。
 長年米をつくってきたのにその米が、つくり甲斐のないほど安く、なれない他の作物をつくる。
 ベニバナ満開の田んぼを想像して書きはじめたのに、ため息の出る話になってしまいました。でも7月10日頃にはまたベニバナを植えつけた田んぼに行ってみよう。
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