104つの奇跡

見えてるのかな、これ?

無敵艦隊浮上

2010年07月08日 18時41分07秒 | Soccer
スペイン、ドイツ下し決勝へ=初優勝懸け、オランダと激突〔W杯〕(時事通信) - goo ニュース


 昨夜のドイツ―スペイン戦、もう何と言うか最初から最後までスペインペースでした。試合開始直後に乱入もありましたし、まったくもって先が読めない試合でした。


 序盤からスペインはお家芸とも言うべきショートパスでボールを支配し、ドイツに主導権を握らせません。対するドイツはミュラーを欠いた状態で代役がトロホウスキ。この時点で私は嫌な予感がしていました。なぜ、クロースじゃないのかと。そしてその予感は当たりました。右サイドに入ったトロホウスキはイニエスタを抑えきれず、何度も突破を許してしまいました。ゴールこそ獲られなかったものの、何度もピンチを迎えます。同じく左サイドに入ったボアテングも今一つキレがない。


 そして後半28分CKからプジョルが魂のヘッドでスペイン先制。それまで幾度となく防いできたノイアーもこればかりは無理でした。前半終了間際、試合終了間際にドイツが猛攻を見せるも、スペインの堅守に阻まれドイツ0―1スペインでドイツ敗北。皮肉にもタコ占いの結果が当たり、スペインが初の決勝進出を飾りました。


 スペインは決して最高ではありませんでした。パス回しからの攻撃力がクローズアップされますが、スペインの本領もまたプジョルを中心とするDF陣の堅守だと私は感じております。攻撃力自体はドイツと大差ないはずです。この勝利も数多くのチャンスを作り、正直確率は低いながらもそれらの1つを引き当てたというものだったと思います。あと、Fトーレスを外したのも大きかったと思います。


 対するドイツはこれまでの戦い方とは一変、動きも鈍く、中盤を支配されていたからかパスミスも多くイングランドやアルゼンチンと戦った時とは別物に見えました。それはスペインの守備陣がこれまでのどのチームよりも良かったことにもあると思います。しかし、電光石火のカウンターは成りを潜めていました。それもそのはず、キーマンとなるエジルにボールが渡らず、故にクローゼまで繋がらない。サイドのポドルスキーやトロホウスキで潰されてしまうんです。完全にパターンを断たれてました。


 それに付け加え、スペインの足元の上手さも見事でした。ドイツのパスが浮けばすぐに拾いマイボールにする。逆に自分たちのパスは足元にキッチリと収める。こうしてドイツの攻撃の流れをぶった切り、自分たちはつなげてチャンスを作るということが徹底していたと思います。あと、ドイツはオジルが倒されたときにルーズボールに詰めず、アピールを優先してPKをもらおうとしていた時、そして最後の攻撃に移る際に足が止まっているのを見て「あぁ、負けるな」と確信しました。ドイツをずっと応援し続けてきただけに、この瞬間はさすがに物哀しくなりました・・・。ただ、本来の想定されてなかったメンバーでこの結果が出たわけですし、まだまだ若いので4年後が非常に楽しみなチームであることは間違いありません。


 スペインの戦いぶりを「これが日本の目指すべき姿だ」と仰られる方もおられますが、今大会に限って言えば当てはまります。gdgdのロースコアに持ち込み、得点はセットプレーから。目指すというより、既に似たような形にはなってましたね。もっとも、個の能力と言う点ではかなりの差がありますので、日本代表にとってはやっぱりここが課題かな~。まぁ、私は今回の日本代表のような堅守速攻スタイルも好きですが。



 ってことで、決勝はオランダ―スペインという組み合わせ。どちらが勝っても初優勝です。しかも欧州以外で欧州勢が勝つという初の快挙も付いてきます。仮にスペインが優勝すれば

・直前の欧州王者は優勝できない
・W杯優勝は開催国か過去優勝国
・南米、欧州の国が交互に優勝
・欧州勢は欧州開催以外のW杯で優勝できない

ジンクスが4つ破られる結果となります。出場停止者もおらず、両国ともベストなメンバーを組めますので、どちらに転ぶかは分かりません。ただ、どちらも攻撃力がクローズアップされますが、その根底には堅守があるということは確実です。歴史が変わる瞬間は月曜の早朝です。