午後の一とき、市街地のあちらこちらから白煙が昇り空を覆った。
一瞬火事かと思ったけれど、時節柄三九郎祭りだと気が付いた。
三九郎は正月行事の一つで、各町会の子供達が、町内から集めた門松を河川敷などに積み上げて焼く火祭りである。
以前は大概、夕方暗くなってから行われていたけれど、最近は子供たちの安全を主体に考えて明るいうちに終わらせている様だ。
実施日も1月15日と決まっていたけれど、成人の日が移動式になってから不定期になり、焦点がぼやけてしまったことは否めない。
一番大きな原因は学童の減少により、祭りの主体が大人に移行したことだろうと思う。
しかし これも致し方ないことに違いない、気づかずにいた日常的変化が、このような行事等に端的に表れるのだろう。
同じころ 残照が雪山を赤く照らした それは日本海に沈む太陽の発する光だったかもしれない。
針の木 スバリ 蓮華