秋彼岸はとうに過ぎたが、今なお果樹畑の隅っこで彼岸花が咲いていた。
果樹畑は除草剤を散布するので他の雑草は生えていないが、散布時に地中で眠っていた球根の彼岸花には効かないため、彼岸の時季になると茎が地上に伸びてきて鮮やかな花が咲く。
毎年のことながらその生命力の逞しさには感心する。花は奇麗だが、幼少の頃から「触るとかぶれる」と教わってきたので、いまだに花を触ったり摘んだりせず眺めているだけ。
球根には毒があるので土中の害虫除けにいいかも知れないと思い、果樹畑から球根は撤去せず、そのままにしている。