我が田舎で葬儀場が利用できるようになってから20年も経っていない。その昔を知る人も多い。昨日・今日、ご近所さんの葬儀で隣保班がお手伝いをした。待ち時間のとき、「昔と違って、隣保班の手伝いも様変わりしたなあ」という話題に花が咲いた。
そこで、思いつくまま隣保班の役割を振り返ってみた・・・
①昔、葬儀は自宅で行った。
雨やカンカン照りなどの天気だと、自治会のテントを持ち出して張ったりした。お通夜では、投光器を屋根や庭木に登ったりして取り付けた。広い駐車場がないので車の誘導係も必要だった。受付も粗供養渡しも屋外だったので、凍えるような寒さに震えながら耐えたこともあった。今、そんな心配はなくなった。
②昔は、公民館で親族の食事を世話した
親族全員の食事(通夜1回・告別式2回)を隣保班が手配準備し、公民館に食事場所を用意した。取り寄せた料理を並べたり、味噌汁を作ったり、お茶を出したりが、隣保班の役割だった。今は、全て葬儀場まかせ。
③諸届・広報は今も同じ
自治会内の全世帯に葬儀案内チラシを配ったり、役所に死亡届を提出したり、火葬許可証をもらってきたり、JAに有線電話での葬儀案内放送を依頼したりは、今も昔も変わらない。
④葬儀場・火葬場の手伝いは変わっていない
葬儀の受付・粗供養渡しすることは今も変わらないが、冷暖房完備の室内なので昔の屋外と比べれば快適度は月とスッポン。火葬場に向かう時に「お坊さん」を車で送迎したり、火葬場に先発し六地蔵に供花したりは、今も昔も変わっていない。
⑤自治会班長の責任は変わらない
隣保班では夫婦2人が手伝いに参加し、自治会の班長が葬儀手伝いの責任者となる。
班長は、通夜・告別式の手伝い参加者を確認したリ、役割分担を割り振ったり、隣保班一同のお供えを取りまとめたり、喪主や葬儀場と打合せしたリ、喪主より預かったお金で支払したりするのは今も昔も変わっていない。ただ、昔と違って飲食関係は全て葬儀場任せなのでお金の取り扱い負担は激減した。
<お手伝いを終えて>
葬儀場使用で昔と比べて隣保班の負担が減ったものの、班長の責任の重さは今も昔も変わらない。
今回の葬儀に際し、「困った時は、お互い様」とカッコ良い言葉で班長の代役を引き受けたものの、葬儀・初七日が終わった今、ホッとする一方で脱力感に見舞われている。
昨夜は、預かった大金が気になり枕元に置いて寝た。今宵は心おきなく寝られる!