今朝は、いつもと違う音で目覚めた。
もしやと思ってカーテンを開けると、囁くような小降りの雨だった。久し振りに聞く雨音だった。嬉しくて外に出た。
<小降りなのに、山は雨でかすんでいた>
<庭も濡れていた>
<カラスが1羽飛んできて、電柱のテッペンに止まり、見渡したり鳴いたりと落ち着かない様子だった>
<<< 小説の主人公に変身してみた >>>
そのカラスは縁台に座る初老の男性の友達で、自らを異国から来た「ナターシャ」と名乗っていた。今日も、初老の男性に朝の挨拶をしにやってきた。その初老の男性は、どんな動植物とも「思念」でテレパシー交信ができた。
初老の男性:「おはよう ナターシャ。今日は、なぜ、キョロキョロしたり鳴いたりしてんの?」と、テレパシーで問いかけた。
ナターシャ:「昨日、連れ合いとはぐれたんで探してるんや。その「思念」とやらで探してよ?」
初老の男性:「お安い御用や」 早速、テレパシーで探した。しばらくして、「アンタの旦那、九州の実家へ一人で墓参りに帰ってるみたいやで」と伝えた。
ナターシャ:「何で黙って一人で行ったんやろ?」
初老の男性:「台風15号が接近していたからアンタを気遣って黙って行ったそうや。言えば、アンタが一緒について行くって駄々をこねるから黙ってたそうや。飛んでる途中、暴風雨や雷で大変やったらしいで」
ナターシャ:「フーン お盆って台風でも先祖供養しに帰らなアカンのかいな。日本って珍しいことをする国やなあ・・・」「とにかく、旦那の無事がわかってホッとした。おおきに」と言って、雨の中を飛び去っていた。
昔、読んだ小説の主人公を演じてみた。
動植物と会話ができたら楽しいだろうなあ・・・
夢物語の朝のひとときだった。