hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

漂流日数237日

2014年02月18日 | 洋書


Life of Pi 読み終わりました。
私がこの本を読み終えるのにかかった日数は237日と、主人公パイの漂流日数の227日を10日越えてしまいました。
あまりにも時間がかかりすぎて感想を書く資格もないですわ。

ちょっとだけ映画と比較して感じたことを書くとしたら、前半のインドでの生活部分は映画の方が面白く、特に名前へのこだわりの言動や宗教に関する少年の行動パターンがいい感じに表現されていたと思います。
漂流中は断然本の方が面白いというところでしょうか。映画の方はちょっと人工的な映像にこだわり過ぎていて、原作のドラマ性に欠けていたように思います。

この作品が好きな方にお薦めする本は二冊。
「Jamragh's Menagerie」は同様に海上で漂流する話ですが、Life of Pi 同様、登場人物たちが随所で倫理観を問うシーンが印象的です。
「the White Tiger」こちらは主人公がインド人だからという理由ではなく、一人称で書かれた文章でありながら客観的な視線で語られているという点で、似たような雰囲気がするからです。


ちょっとだけ日記;

今月の初めに息子がスカウトでサバイバルキャンプに出かけました。
昨年もらった手紙によりますと、

テントも食料も持っていかず、寝るところは外で寝袋に、食べ物は森でハントして何かにありつければあたるけど、何も捕まえられなければ、空腹に耐えること

ということです。しかも2月にですよ。
どこまでが本当でどこからが英国式ジョークなのかもわからず、どうしても行きたいと張り切っている息子を送り出す予定でしたが、幸か不幸か息子の体調がかなり悪く断念したのでした。しかも、去年の厳寒の冬の中でも運悪く一番寒い週でした。
そうしてリベンジとばかりに今年は張り切っていましたが、暖冬とはいえ毎日が暴風雨の日々。一体どうなるのか心配していたのに、珍しく晴天!
寝どころは、てっきりくまのプーさんに出てくるイーヨーの家のように木の枝を集めてデンを作るのかと思っていたのですが、ちゃんとした tarpaulin を使ったシェルター作りをしたそうです。
人生三年さん、出てきましたよ、tarpaulin ! Life of Pi を読んだ人は一生忘れられない単語。息子はタープと呼んでいますよ。
それで肝心の食事ですが、、、、、、去年参加した子から、ハントするのではなくウサギが支給されるとは聞いていたのですが、怖い話、その生死については謎のまま、、、、、
結局は、ローカルの猟師?から獲りたてのキジをもらってさばいて食べたそうです、、、、、詳しくはもちろん本人も話さないですし、私たちの誰も進んで訊くこともなくそのままです。
付け合わせは、スイスアーミーサバイバルキットに入っているスープやパスタを食べたそうです。
sensitive でベジタリアンになりそうだ、なんて心配していた昔が嘘のようです。

そういえば、 本の主人公パイが案外柔軟にベジタリアンであることを諦めたところが、私にとってはとても印象的だった場面の一つでした。宗教に対する意見にもあるように、頑固でありつつしなやかなところが彼の魅力です。


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