hinajiro なんちゃって Critic

本や映画について好きなように書いています。映画についてはネタばれ大いにありですのでご注意。本は洋書が中心です。

Flora & Ulysses

2017年06月07日 | 洋書
みなさんは欲しい本が見つかった時はどうしてますか?
私は他の方のレビューを読んで「これ読みたい」と思った時は、その足で(?)amazonへ行き、wish list に入れておきます。外で見かけた時は表紙の写真を撮って帰ってきたら wish list という調子です。
中でも絶対読もうと思ったものが£4以下の場合は直接バスケット行き。
ずっと一冊でも無料配送だったのが、一時期£20以上買い物をしないと送料をとられる様になってしまったので、なかなか買えない、もしくはそれほど欲しくない他のものも購入し、よく考えると送料を払った方が節約になるという悪循環が続いたのですが、最近書籍は£10に下がったので、またまた買いまくって積読本が増えている次第です。すっごくイヤだけど、本棚の中で本を縦に並べられていません。
それでも昨今は本が本当に高い!私のwish list は何ページにも渡っています。

そして今回紹介するこの本も長年私のwish list で待機していた作品です。
他の方のレビューを読んで欲しいと思ったのはずいぶん前の事で、うちの子供たちも小学生で、まだまだ読書が大好きだった頃のこと、、、、、、児童書なんです、これ。もう私しか読まない。
amazonで全然安くなることがないまま数年が経ったのですが、先日イギリスの田舎町に旅行に行ってふらっと立ち寄ったチャリティブックショップの投げ売りで発見!
カゴに乱雑に入っていて、なんとお値段50p!なんという奇跡!

帰りの電車の中で早速読み始めました。
一見字も大きく所々挿絵や漫画もあって読みやすいのですが、案外と語彙がタフです。
ストーリーは、リスが掃除機に吸い込まれたショックで不思議な力を身につけるところから始まります。
主人公フローラはスーパーヒーロー系のコミックブックや犯罪ハンドブックの様なちょっとクセのある本が好きな女の子。趣味がそんな感じなこともあって友達も特にいなく、両親も離婚したばかり、仕事の忙しいネグレクト気味の母親と暮らしている。
自分に「こんなのへっちゃら」と思わせる唯一の方法は、シニカルでいること。
何かがあって傷つきそうになったり、動揺したりしかけたら、「 私は cynic なんだから、こんなの別に」と心の中でつぶやく。「期待はしない。冷静に観察することに集中」これも彼女のモットー。
そんな彼女が、力持ちで空を飛べて、なんといっても詩をタイプすることのできるリスと出会い、我慢すること、殻にこもっていることに決別するお話。
酷い大人もいるけれど、子供の話に耳を傾けることのでき、起こった物事をどんな不思議なことでも肯定的に受け止めることのできる魅力的な大人もたくさん登場。
心暖まるストーリー。
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