北陸 荒島岳の登山でのこと。
穏やかな誰もいない山頂で、おにぎりを食べていた。
海苔で巻かれた梅干しのおにぎり。
パクパク食べているとき、口からご飯粒が一粒飛び出して左手の甲にぺたっとくっついた。
そう、海苔がまぶっているので「黒っぽいご飯粒・一粒」である。
なんのためらいもなく、そのまま手に貼りついた黒いご飯粒を口にした。
なにしろ、自分は弁当箱の蓋の裏にくっついたご飯粒から食べ始める世代である。
お米の一粒たりとも無駄にしてはいけない・・・・・。
ぱくっ。
げっ~~~!げ・げ・げ~っ!
に・に・に・・・・苦い!!!!
すぐに吐き出したが強烈な苦さ。
吐き出したものはテントウ虫だった。
そう、ご飯粒ではなくテントウ虫が飛んできてぺたっと手にとまったのであった。
そう、山頂の方向盤の縁にとまっていた・・・・
こいつの仲間だ。
甲虫目 カブトムシ亜目 テントウムシ科 クチビルテントウムシ亜科
ヒメアカホシテントウ(ヒメアカボシテントウ)らしい。
強烈な苦さだった。
すぐに口をすすいだが苦味は消えない。
その後、口にしたおにぎりの具である梅干しなぞ、味も感じぬ程であった。
口中には二時間ほど苦味が残った。
一説によれば「苦虫を噛み潰す・・・・」という苦虫とはテントウ虫であるとも・・・・。
ゴーヤも苦いがテントウムシの比ではない。
お疑いの方は、是非一匹召し上がって下さいませ。
テントウ虫・・・・・
テントウ・・・・・・てんとう・・・・・転倒・・・・・
登山道のもちが壁にはこんな注意書きが。
別段に危険という感じはしなかった。
何でもないところで三回も尻もちをついた。
ナンテコッタ・・・・・。
よる年波というところか。
尻もち・・・・・転倒・・・・・テントウムシ
はい、とても良いお勉強をさせていただきました。