メネラオスがスパルタに帰って、三日目の朝を迎えた。
ミレトスの軍船の船長は、天候のぐあいと地形の状態から考えた。山から吹きおろす陸風のことを考えた。そのことについて、メネラオス領主の意見も充分に聞いて結論を下した。明日の夜も開けきらない早朝に出航することを決め、メネラオス領主に伝えた。
アガメムノン、テュンダレオス、オデッセウスも同席して昼食会を催し別れを惜しんだ。メネラオスは、ミラマンドロスへの贈り物を整え、丁寧に梱包したうえに瀝青(コールタール)を塗り、防水をした荷物を船長に託した。軍船の一行は、午後になってスパルタを後にした。
アガメムノン、テュンダレオスの二人の領主も帰城の途についた。
オデッセウスとメネラオスは、二人だけの夕食で過ごした。
㋔『明日、俺はイタケへ帰る。』
㋱『俺の帰りを待て。俺は、早朝、軍船の一行を送り、昼前には帰る。お前の帰りの準備は整っている。従者の人選も終わっているが、船の方を、この目で確かめないとな。』
㋔『そこまでやってくれたのか。ありがとう。厚く礼を言う。』
酒と料理に舌鼓みをうちながら夜は更けた。
ミレトスの軍船の船長は、天候のぐあいと地形の状態から考えた。山から吹きおろす陸風のことを考えた。そのことについて、メネラオス領主の意見も充分に聞いて結論を下した。明日の夜も開けきらない早朝に出航することを決め、メネラオス領主に伝えた。
アガメムノン、テュンダレオス、オデッセウスも同席して昼食会を催し別れを惜しんだ。メネラオスは、ミラマンドロスへの贈り物を整え、丁寧に梱包したうえに瀝青(コールタール)を塗り、防水をした荷物を船長に託した。軍船の一行は、午後になってスパルタを後にした。
アガメムノン、テュンダレオスの二人の領主も帰城の途についた。
オデッセウスとメネラオスは、二人だけの夕食で過ごした。
㋔『明日、俺はイタケへ帰る。』
㋱『俺の帰りを待て。俺は、早朝、軍船の一行を送り、昼前には帰る。お前の帰りの準備は整っている。従者の人選も終わっているが、船の方を、この目で確かめないとな。』
㋔『そこまでやってくれたのか。ありがとう。厚く礼を言う。』
酒と料理に舌鼓みをうちながら夜は更けた。