アキレスの父、ペレス領主のもとにミュケナイからの使者が到着した。ペレス領主は、使者からトロイ攻略の件についての詳細を聞いた。ペレスは考えた。一夜が過ぎた翌日、息子アキレスとアキレスの母テティスも、そばに呼び寄せ相談した。側近や重臣との相談は、その後とすることにした。
ペレスは、アガメムノンからのトロイ攻略の詳細を二人に話した。これを聞いて、母であるテティスは、開口一番に言った。
㋢『アキレスをトロイの戦争に行かせることは、私は、いや、行かせたくない!』
ペ『アキレス、お前はどうだ。お前はどのように考えているのか。』
㋐『俺は、母から、母の気持ちを聞いている。俺は、俺の武名を世に知らしめたい。俺は、そのようなチャンが欲しい。そんな気持ちがうずうずしている。』
アキレスの欲望は、自分の戦闘技術が衆を抜いているだけに、その方向に対して、心は、純粋であった。父ペレスは、アキレスの意を認めた。
ペレスは、このことを側近及び重臣たちに計り、アキレスに軍船を50隻与えるとともに、戦士及び兵士500人も与えた。尚、側近としては幼いときから、アキレスと一緒に育ててきたパトロクロスをつけたのである。