『メネラオス、イドメニス、アンチロコスの軍団は、何をしていたのだ。これでは、船陣のことを考えた備えをしなければいかんな。何としても最悪を避けねばならない。』
アガメムノンは、万全を期すための案について話した。
これを聞いていたオデッセウスは、激しく反論した。
『何を言われるか、アガメムノン!気でも狂われたか。統領でミュケナイの王権を持っている人ともあろう人が。俺の軍団の将兵は最後の一人が死ぬまで闘う覚悟が出来ている。今日の今日までしのんできた辛苦がどれほどのものか、判っているのか、アガメムノン!だまられよ!今、言った案など、いいわけがないだろうが。この激戦の真っ最中に、軍船を海におろす、それこそ敵の思うつぼだ。軍団の兵たちは戦わずして皆逃げ出してしまう。とんだわざわいにつながる。俺は、絶対に反対だ!今は、敵を攻めて、攻めてまくり、攻撃こそ最大の防衛と、俺は、考えている。今は、そのときである。心されよ!アガメムノン。』
アガメムノンは、万全を期すための案について話した。
これを聞いていたオデッセウスは、激しく反論した。
『何を言われるか、アガメムノン!気でも狂われたか。統領でミュケナイの王権を持っている人ともあろう人が。俺の軍団の将兵は最後の一人が死ぬまで闘う覚悟が出来ている。今日の今日までしのんできた辛苦がどれほどのものか、判っているのか、アガメムノン!だまられよ!今、言った案など、いいわけがないだろうが。この激戦の真っ最中に、軍船を海におろす、それこそ敵の思うつぼだ。軍団の兵たちは戦わずして皆逃げ出してしまう。とんだわざわいにつながる。俺は、絶対に反対だ!今は、敵を攻めて、攻めてまくり、攻撃こそ最大の防衛と、俺は、考えている。今は、そのときである。心されよ!アガメムノン。』