浜の奥まったところの広場では、盛大にかがり火が燃えている。浜頭連の肝いりで、浜衆たち総出で、アエネアスの軍団と同道しているトロイ市民たちの歓迎と上陸戦の勝ち戦さを祝う宴の準備が進められていた。彼ら一同は、嬉々として、その作業に取り掛かっていた。
アエネアスの心の奥のうずきが逡巡していた。<俺たち、落人の身でありながら、このような歓待を受けていいのだろうか。>と、心中の葛藤に思い至っていた。
軍団の者たちは、作業を終えたらしい。夏の宵は、闇を濃くしてきていた。
風は、おさまりつつある。海の波は、落ち着きなくざわめいている。空の雲は、厚いが時折、星がのぞいた。
アエネアスは、幹部連と隊長連を簡単な打ち合わせのために集めた。彼は、彼らを前にして、自らの心情を打ち明けて相談に及んだ。
アエネアスの心の奥のうずきが逡巡していた。<俺たち、落人の身でありながら、このような歓待を受けていいのだろうか。>と、心中の葛藤に思い至っていた。
軍団の者たちは、作業を終えたらしい。夏の宵は、闇を濃くしてきていた。
風は、おさまりつつある。海の波は、落ち着きなくざわめいている。空の雲は、厚いが時折、星がのぞいた。
アエネアスは、幹部連と隊長連を簡単な打ち合わせのために集めた。彼は、彼らを前にして、自らの心情を打ち明けて相談に及んだ。